架空国家を作ろうの1.1世界線です

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概説

広大な国土を有するメキシコでは、外国からの投資によって盛んに鉄道建設が行われてきた歴史を持つ。1873年にメキシコシティとベラクルスを結ぶ最初の鉄道が開通して以降、特に1876年から1910年まで大統領を務めたポルフィリオ・ディアスの指導の下で大規模な鉄道網の整備が進んだ。メキシコ革命後の混乱が収束した後の1937年には当時のラサロ・カルデナス大統領により大部分の鉄道が国有化されたが、この時点で国内を走る鉄道の総距離は20000kmを超えていた。1940年にソビエト連邦から亡命してきたレフ・トロツキーがメキシコ政府の特別政策顧問に就任すると、メキシコの社会主義化は一層進展、スターリン政権下のソビエト連邦ほどの規模と速度ではなかったものの計画経済に基づく軽工業と重工業の育成が国家事業として行われるようになると、原料や工業製品を大量輸送するべく鉄道網のさらなる強化が進んだ。

アメリカとの対立が激化し始めた1960年代以降、しばらく鉄道網の拡大はストップした。しかし「ラテンアメリカ革命」が進展するにつれてラテンアメリカ諸国が第四インターナショナル連邦共和国に続々と加盟し、これらの国々との鉄道接続が進んだ。1970年代に入りアメリカとの関係が若干改善していくにつれて、メキシコでは鉄道の電化による高速化が本格的に進んでいった。そして1980年代からは、メキシコシティ一極集中の解消と人的交流の活発化による経済発展を目指し、長距離高速鉄道の建設が進んでいくこととなった。1985年に発表された第10次五か年計画にはメキシコシティ、ケレタロ、レオン、グアダラハラを結ぶ高速鉄道、「中央高速鉄道」の建設が盛り込まれ、同路線は若干計画の遅れがありながらも1991年に開業した。航空機よりも運賃が格安で大量輸送に適した長距離高速鉄道は、経済的に豊かではない第四インターナショナル連邦共和国の人民にとって理想的な長距離移動手段となり、以降、既存の鉄道網の一部を改修する形で高速鉄道の建設が相次いだ。経済の発展に合わせ、都市郊外に計画都市が建設され、農村部からの移住者がそこに居住し都心部へ通勤するようになると、こうした中距離輸送の需要を担ういわゆる近郊鉄道の整備も必要とされた。また、大量の自動車で混雑する都心部の渋滞や住環境の悪化を緩和すべく、人口100万人を超すような大都市では地下鉄の整備も推進された。このようにして、1990年代よりメキシコの旅客輸送用の鉄道路線はさらなる拡充が続けられてきた。

旅客輸送

高速鉄道

歴史
アメリカとの外交関係が大幅に改善した1980年代以降、第四インターナショナル連邦共和国ではアメリカ向けないしはアメリカ発の貨物鉄道の便数が急増、貨物鉄道によって路線容量が逼迫し、従来の鉄道の旅客輸送能力が大きく制限されることとなった。当時の航空機の運賃は非常に高価で大半の人民には手の届かない代物であり、また高速バスは安価ではあるものの既に深刻化していた都市中心部での道路渋滞をさらに悪化させる恐れがあるとして、結局政府は高速鉄道によって既存の旅客鉄道を代替することを決定した。こうしてまず、特に交通需要が高まっていたシウダード・デ・メヒコ=グアダラハラ間、シウダード・デ・メヒコ=モンテレイ間、シウダード・デ・メヒコ=ベラクルス間の3路線の旅客輸送機能を高速新線で代替することが計画され、この3路線は2000年代に開通した。開通後の3路線は沿線に多大な経済効果をもたらし、これを受けて各地方の自治体が高速鉄道の建設を検討するようになった。

さて、対米貿易の活発化は前述した通り路線容量の逼迫を招いており、政府は高速鉄道の建設のみならず、物流インフラが経済成長のボトルネックとならないように様々な対策を講じていた。鉄道分野では、貨物鉄道の高速化が図られて各地の幹線の線形改良が進められた。さらに2000年代からは、政府主導の大規模な港湾開発と高速道路建設が各地で行われ、多数のバルク港湾やコンテナ港湾が誕生し、また高規格な高速道路が国土のいたるところを結んだ。こうして自動車と船舶による輸送が鉄道輸送をかなりの部分で代替するようになったことで、路線容量逼迫の問題は一応の解決をみた。さて、路線容量逼迫対策として線形改良などが進められた比較的高規格な路線は、旅客鉄道の高速走行も可能と目されており、新たに高速新線を建設するよりも低コストに高速鉄道を実現できることから、高速鉄道を誘致し経済効果の恩恵に授かりたい沿線自治体はこぞって高速旅客鉄道の乗り入れを提案した。このようにして、第四インターナショナル連邦共和国の各地に高速鉄道路線が広まっていくこととなった。
特徴・技術
路線一覧
西方回廊?
シウダード・デ・メヒコからケレタロ、レオンを経由してグアダラハラまでを結ぶ高速鉄道路線。第四インターナショナル連邦共和国で初めて竣工・開業した高速鉄道である。第一北西回廊、第二北西回廊、北方回廊と直通運転を行っており、第一北西回廊とはロス・モチス方面とグアダラハラで、第二北西回廊とはドゥランゴ方面とレオンで、北方回廊とはサルティヨ方面とケレタロで接続している。最高速度は全線で時速360km。
第一北西回廊
グアダラハラからマサトラン、クリアカンを経由してロス・モチスまでを結ぶ高速鉄道路線。西方回廊と直通運転を行っており、シウダード・デ・メヒコ方面とグアダラハラで接続している。最高速度は全線で時速360km。
第二北西回廊
レオンからアグアスカリエンテス、サカテカスを経由してドゥランゴまでを結ぶ高速鉄道路線。西方回廊と直通運転を行っており、シウダード・デ・メヒコ方面とレオンで接続している。最高速度は全線で時速240km。
北方回廊
ケレタロからサン・ルイス・ポトシを経由してサルティヨまでを結ぶ高速鉄道路線。西方回廊と直通運転を行っており、シウダード・デ・メヒコ方面とケレタロで、グアダラハラ方面とサン・フェリペで接続している。最高速度はケレタロ〜サルティヨ間で時速360km、サルティヨ〜レイノサ間で時速240km。
東方回廊
シウダード・デ・メヒコからプエブラ、ベラクルス、メリダを経由してカンクンまでを結ぶ高速鉄道路線。最高速度は全線で時速360km。
南東回廊
プエブラからオアハカ、プエルト・テワンテペク、プエルト・チアパス、エスクイントラを経由してシウダード・デ・グアテマラまでを結ぶ高速鉄道路線。東方回廊と直通運転を行っており、シウダード・デ・メヒコ方面とプエブラで接続している。最高速度は全線で時速360km。
第一横断回廊
マタモロスからレイノサ、モンテレイ、サルティヨ、トレオンを経由してドゥランゴまでを結ぶ高速鉄道路線。北方回廊と直通運転を行っており、サルティヨで接続している。最高速度は全線で時速240km。
第二横断回廊
グアダラハラからアグアスカリエンテス、サン・ルイス・ポトシを経由してプエルト・アルタミラまでを結ぶ高速鉄道路線。最高速度は全線で時速240km。
建設・計画中の新路線
クーバ回廊
ハバナからサンタ・クララ、カマグエイを経由してサンティアゴ・デ・クーバまでを結ぶ高速鉄道路線。最高速度は全線で時速300kmとして建設されている。
エスパニョーラ回廊
シウダード・ルヴェルチュール、プエルト・レボルシオン、サント・ドミンゴ、サンティアゴを結ぶ高速鉄道路線。最高速度は全線で時速300kmとして建設されている。
新西方回廊
シウダード・デ・メヒコからトルーカ、モレリアを経由してグアダラハラまでを結ぶ高速鉄道路線。磁気浮上式を採用し最高速度は全線で時速420kmとして計画されている。将来的には時速540kmまでの高速化が可能であるという。
新北方回廊
シウダード・デ・メヒコからシウダード・バージェス、シウダード・ビクトリアを経由してモンテレイまでを結ぶ高速鉄道路線。磁気浮上式を採用し最高速度は全線で時速420kmとして計画されている。将来的には時速540kmまでの高速化が可能であるという。
南方回廊
シウダード・デ・グアテマラを起点にサン・ペドロ・スラ、サン・サルバドル、テグシガルパ、マナグア、サンホセ、シウダード・デ・パナマなどの中米主要都市を結ぶ高速鉄道路線。具体的な計画は未だ策定されていない。

貨物輸送

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