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CAP-76自走122mmカノン砲
要目
全長10.75m
車体長7.65m
全幅3.25m
全高2.65m
重量28t
速度60km/h(整地)
35km/h(不整地)
乗員4名
搭載兵装C-63 52口径122mmカノン砲
Ame-40 12.7mm機関銃(砲塔上面)
エンジンV型12気筒4ストロークディーゼルエンジン(最大出力500馬力)

概要

CAP-76自走122mmカノン砲は第四インターナショナル連邦共和国人民解放軍地上軍が運用していた自走砲。ソビエト連邦の2S3自走152mm榴弾砲をライセンス生産したOAP-77自走152mm榴弾砲の主砲を、C-60 122mmカノン砲(ソビエト連邦のD-74カノン砲のライセンス生産型)に変更した派生型として開発された。1976年から1988年までの12年間で800両あまりが生産され、OAP-77自走152mm榴弾砲と共に、米墨国境の守備を担う第5、6、7装甲軍団の戦車師団や装甲歩兵師団の装甲砲兵連隊に集中配備された。その後、OAP-77と共に主砲の換装(O-88 37口径152mm榴弾砲への変更)を含む大規模な近代化改修を受けることとなり、改修を受けた車両は新たにOAP-89と指定された。改修を受けなかったCAP-76については2005年に全車退役が完了した。

開発経緯

1960年代のラテンアメリカミサイル危機以降、メキシコ・キューバはアメリカとの軍事的衝突の蓋然性が高まったとの認識から第四インターナショナル連邦共和国を結成、ソビエト連邦から軍事援助を受けつつ、大規模な軍隊の建設に着手した。アメリカ陸軍は当時、ソ連地上軍に次ぐ世界第2位の精強な陸軍であり、強力な戦車部隊と砲兵部隊を備えた機械化戦力を多数保持していた。これに対抗すべく、第四インターナショナル連邦共和国人民解放軍でも強力な機械化軍団の建設が目指された。60年代初頭にT-55戦車のライセンス生産やBTP-63装甲兵員輸送車の国産によって軍用装軌車両の国内生産能力を獲得した第四インターナショナル連邦共和国では、60年代中盤以降続々とソ連製兵器のライセンス生産や自主改良を行い、人民解放軍の装備開発能力と戦闘能力は着実に高められていった。

1970年、人民解放軍地上軍はアメリカの強大な砲兵戦力に対抗すべく自走砲の導入を決定した。当初は、主力戦車ないしは軽戦車の車体を流用したプラットフォームに砲を直接搭載した簡易的な自走砲の配備が予定されていたが、アメリカとの軍事的衝突ではNBC兵器の大量使用が行われるであろうという推測に基づき、機械化部隊の師団隷下の自走砲兵は密閉式砲塔を備えるべきであると決定された。そこで1973年、当時ソビエト連邦で就役したばかりの最新兵器であった2S3自走152mm榴弾砲を導入することが決定され、1975年には2S3自走榴弾砲のライセンス生産及び独自改良が許可された。ライセンス生産型の2S3は、OAP-75自走152mm榴弾砲と指定された。仮想敵国のアメリカ陸軍が装備していたM109自走榴弾砲の射程は当初15km以下と推定されており、17.5kmの射程を備えるOAP-75であればアウトレンジ射撃も可能だと考えられていた。しかしながら、アメリカ陸軍で当時就役中だったM109自走榴弾砲が長砲身化によって長射程化する改良を受けており、この改良型M109(アメリカ陸軍ではM109A1と呼称)では射程が18km以上に延伸されている、という情報が諜報活動によりもたらされ、OAP-75では改良型M109にアウトレンジ射撃を受ける危険性が指摘された。

そこで、2S3自走榴弾砲が搭載するD-20榴弾砲(人民解放軍ではO-62榴弾砲と指定)と共通の砲架を利用するD-74カノン砲(人民解放軍ではC-63カノン砲と指定)をOAP-75の砲塔に搭載し、改良型M109をアウトレンジ射撃可能な自走カノン砲を開発・配備して対抗することが決定された。さらに、D-74カノン砲では、当時就役中だったT-65主力戦車の122mmカノン砲用徹甲弾などを利用できることから、師団の対戦車火力の向上にも資すると考えられ、後に対戦車砲の代替として各師団に追加で1個大隊配備された。このようにして、仮想敵国の自走砲への対砲兵射撃、敵後方の司令部、弾薬庫、燃料タンク、資材集積地、予備部隊などに対する長距離射撃、そして敵戦車に対する対戦車戦闘を主眼に置いた自走カノン砲が開発された。完成した自走カノン砲はCAP-76自走122mmカノン砲として指定され、1977年から特に北方でアメリカ陸軍と対峙する機械化部隊に配備されていった。

能力

兵装

主砲
CAP-76は主砲としてC-63 122mmカノン砲を搭載している。これはソビエト連邦が開発したD-74 122mmカノン砲のライセンス生産型である。D-74はD-20 152mm榴弾砲と共通の砲架を利用したカノン砲であり、口径が小さくなった分威力面では劣るが、52口径の長砲身の採用によってD-20の射程が17.5kmであるのに対しD-74では射程が24kmに達しており、射程の面で大きく勝っていた。この長射程を活かして、敵砲兵の射程圏外から敵砲兵やそのほか重要目標を砲撃し撃破することが期待されていた。砲弾としては、間接照準射撃用には通常榴弾、長射程榴弾が、直接照準射撃用にはAPDS、成形炸薬弾が使用できた他、後にクラスター弾や精密誘導砲弾などが使用可能となった。
砲弾
通常の榴弾としては当初、従来の師団砲兵のO-54 122mm榴弾砲(ソ連のM-30 122mm榴弾砲のライセンス生産型)用に一般的に配備されていた122mm榴弾砲用の榴弾「APE-54」と、C-63カノン砲専用の長射程榴弾「APE-63」の両方が用意されていた。「APE-54」の重量は21.6kg、炸薬は3.6kgで、52口径の砲身を持つC-63からは770m/sの初速で発射され、およそ20km先の目標を攻撃することができた。一方の「APE-63」では、弾丸の形状を引き延ばすことで空力的に洗練し、高初速に耐えるため弾殻を厚くするなど長射程化のための設計変更が行われており、重量は25kg、炸薬は3.75kgで、52口径の砲身を持つC-63からは880m/sの初速で発射され、およそ24km先の目標を攻撃することができた。

直射による対戦車戦闘では、APDSやHEATを用いることとされていた。「PB-69」APDSを使用した場合、500m先で360mm、1000m先で345mm、2000m先で320mmの均質圧延装甲を貫通することができ、これにより当時の仮想敵であったアメリカ陸軍のM60パットン戦車の砲塔正面の10インチ(254mm)装甲を想定される交戦距離内で容易に貫通することができた。「APEA-65」HEATを使用した場合は距離に関わらず400mmの均質圧延装甲を貫通することができた。これらの砲弾を使用することで、CAP-76では自走砲としてはかなり強力な対戦車戦闘能力を発揮することが可能とされており、友軍機械化部隊に随伴して火力支援に従事しつつ、偶発的な対戦車戦での自衛のみならず、防御戦闘における待ち伏せや機動力を生かした敵機甲部隊に対するヒットアンドアウェイをも行うことを予定していた。

1980年代になると、様々な新しい砲弾の供給が始まった。まず1983年からは、「APE-83」榴弾の供給が開始された。これは既存のC-63カノン砲と、O-54 122mm榴弾砲を代替するために開発された新型122mm榴弾砲であるO-74 122mm榴弾砲で共に使用することができる、高威力かつ長射程の通常榴弾として設計された砲弾で、重量は22.7kg、炸薬は4kg、52口径の砲身を持つC-63からは950m/sの初速で発射され、およそ28km先の目標を攻撃することができた。高強度の素材を利用することで従来より弾殻を軽量化した一方で炸薬量を250g増加させており、これにより危害半径が拡大していた。

さらに1984年からは「PR-84」クラスター弾及び「PR-B-84」ベースブリードクラスター弾の供給が開始された。「PR-84」は「APE-83」に類似した外観を持ち、C-63から発射した場合の射程は同様に28kmであった。「PR-84」では42発の対人/対車両子弾が内蔵されており、空中で散布されるとリボンによって姿勢を安定させながら降下し、散布地点を中心に60メートル四方の地上目標を攻撃することができた。「PR-B-84」ではベースブリード機構が取り入れられたことで子弾の数が36発に減少し、攻撃可能な範囲もやや小さくなったが、射程は35kmに達した。1987年からは「PR-C-87」ロケットアシストクラスター弾の供給が開始された。「PR-C-87」では子弾の数は30発に減少し、攻撃可能な範囲がさらに狭まったが、射程は45kmにも達した。これらの砲弾で採用されていた子弾は全て共通のものとなっていた。各子弾は戦車砲用の多目的成形炸薬弾に類似した構造を有しており、60~70mmの均質圧延装甲を貫通し、なおかつ周囲に破片をまき散らしてソフトスキンを殺傷することが可能だった。

精密誘導砲弾としては1990年代より「APE-DC-88-G」精密誘導ロケットアシスト滑空榴弾が供給された。「APE-DC-88-G」は滑空翼と誘導装置とロケットアシスト機構を備えた精密誘導砲弾であり、その設計はソ連のクラスノポール誘導砲弾を参考にしているとされている。発射後の「APE-DC-88-G」はロケットアシストによって加速し、天候が良い場合は弾道飛行を、天候が悪い場合は滑空による飛行を行って目標へと向かい、目標に照射されたレーザー光の反射を捉えて翼による軌道変更を行いつつ突入し、精密に攻撃を行うことが可能だった。天候が良く弾道飛行によって比較的高い高度を飛行しても目標に照射されたレーザー光を捉えることができるという理想的な条件下における最大射程は27kmとされていた。天候が悪い場合はレーザー光を捉えるために雲の下を滑空する必要があり、射程は大幅に減少した。
その他の武装
砲塔上部には12.7x99mm弾を使用するAme-40重機関銃(アメリカのM2重機関銃のコピー品)を搭載していた。装弾数は500発だった。試作車では車内から遠隔操作可能ろすることが計画されていたが、コストカットのためにこの機能は実現されなかった。

車体

車体構成
機動力

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