T89長魚雷全長 | 6.3m |
直径 | 533mm |
重量 | 1800kg |
射程 | 50km(40ノット) 40km(55ノット) |
最大深度 | 900m |
弾頭 | 高性能炸薬300kg |
推進方式 | オットー燃料II使用斜盤機関 |
誘導方式 | アクティブ/パッシブ音響誘導 有線誘導 |
詳細
T89長魚雷は1989年に第四インターナショナル連邦共和国が採用した直径533mmの長魚雷。T72長魚雷の後継であり、潜水艦から発射し、敵の水上艦や潜水艦を攻撃することを目的としている。前任のT72長魚雷と比較して、「1.射程」「2.雷速」「3.攻撃可能深度」の3点で性能が向上している。オットー燃料IIを使用した斜盤機関によりポンプジェットを駆動させており、射程は雷速40ノット時で50km、雷速55ノット時でも40kmに達する。なお雷速は最大で60~70ノットに達するとされるが、これは近距離の目標に射撃する場合に限られる。魚雷の最大攻撃可能深度は900~1000mとされているが、これはアメリカ海軍やガルマニア海軍の潜水艦の高性能化に対応するためのものである。
T89長魚雷の誘導システムはT72長魚雷と同様、有線誘導とアクティブ/パッシブ音響センサーによる誘導を組み合わせたものとなっている。センサーの性能は、T72長魚雷と比較してかなり向上しているとされる。有線誘導を用いることで、魚雷のセンサーよりも探知距離の長い母艦のセンサーを用いて魚雷を誘導したり、攻撃目標がデコイなどの対抗手段を展開した場合でも、母艦側オペレーターの介入によってこれを排除して攻撃することができる。さらに、ケーブル経由でもたらされる魚雷のソナーの情報を母艦で処理して索敵することもできる。
T16長魚雷全長 | 6.3m |
直径 | 533mm |
重量 | 1800kg |
射程 | 75km(40ノット) 60km(55ノット) |
最大深度 | 1000m以上 |
弾頭 | 高性能炸薬300kg |
推進方式 | 閉サイクル蒸気タービン |
誘導方式 | アクティブ/パッシブ音響画像誘導 有線誘導 |
詳細
T16長魚雷は2016年に第四インターナショナル連邦共和国が採用した直径533mmの長魚雷。T89長魚雷の後継であり、潜水艦から発射し、敵の水上艦や潜水艦を攻撃することを目的としている。前任のT89長魚雷と比較して、「1.射程」「2.静粛性」「3.攻撃可能深度」「4.デコイ等の対魚雷対抗手段に対する対応能力」「5.沿海域・浅海域における探知能力」の5点で性能が向上している。T16長魚雷はリチウムと六フッ化硫黄を液体金属燃料として搭載し、これを閉鎖空間で燃焼させてポンプジェットを駆動させる方式を採用している。これにより、射程が従来から50%程度延長されており、雷速40ノット時で75km、雷速55ノット時でも60kmに達する。また、T89長魚雷では深海において斜盤機関から発生した熱を排気するために強制排気装置を搭載していたが、T16魚雷では閉サイクル蒸気タービンを採用しているため、強制排気装置がなくなっている。攻撃可能深度は、新型高張力鋼を用いた外殻によって1000~1100mまで向上している。
2022年、T16魚雷の推進装置を水素酸素燃焼タービンに変更したT22魚雷が試験中であることが発表された。
T16長魚雷の誘導システムは従来型から大幅に改良されている。メインセンサーは先端部に搭載された音響画像センサーである。従来の音響センサーと比較して、水中の物体の形状を識別することなどが可能になっており、デコイ等の対魚雷対抗手段に対する対応能力は大幅に高まっている。また、従来の音響センサーが主に深海での戦闘を考慮して中周波から低周波を使用していたのに対し、浅海域での戦闘にも対応するため、センサーが広帯域化され高周波にも対応している。加えて、沈底して魚雷をやり過ごそうとする敵潜水艦を探知するため、サイドスキャンソナーを備える。この他、囮識別、沈底潜水艦の探知の両方に有効なセンサーとして、近接起爆装置を兼ねた磁気センサーも搭載されている。これらのセンサーの情報は、従来よりも遥かに高性能化された情報処理装置で統合処理される。
MSB-88対艦ミサイル全長 | 4.2m |
重量 | 600kg |
射程 | 150km(MSB-88、シースキミング時) 250km(MSB-88AおよびMSB-88B、シースキミング時) |
飛翔速度 | マッハ0.9 |
弾頭 | 高性能炸薬150kg |
推進方式 | 固体燃料ロケットブースター+ターボファンエンジン |
誘導方式 | 中間誘導:慣性航法+電波地形等高線照合+データリンク 終末誘導:アクティブレーダー誘導 |
詳細
MSB-88対艦ミサイルは1988年に第四インターナショナル連邦共和国が採用した水中発射型対艦ミサイル。MTB-88地対艦ミサイル、MBB-88艦対艦ミサイル、MAB-88空対艦ミサイルなどの対艦ミサイルとファミリー化されて開発されており、開発コストの低減に寄与している。ソ連製のP-15などの大重量の対艦ミサイルを代替する、小型艦向けのコンパクトな対艦ミサイルとして開発されたMBB-80対艦ミサイルは、固体燃料ロケットモーターをサステナーに使用していたが、これをターボファンエンジンに改め長射程化、さらに高性能な誘導システムを搭載したのがMBB-88対艦ミサイルである。MSB-88は、シリーズの原型となったMBB-88を潜水艦からの水中発射に対応させたものであり、専用のカプセルに翼を折りたたんで格納された状態で魚雷発射管から射出され、カプセルが海面に到達すると固体燃料ロケットブースターに点火し飛翔を開始する。
MSB-88は、ソ連製Kh-55巡航ミサイルの中間誘導システムをベースに、並行して開発されていたMBB-90艦対艦巡航ミサイルと同様の地形追随システムを備えている。これは、慣性航法装置に加え、内蔵する電波高度計の情報と事前に発射装置から入力されたレーダー地図の情報とを照合し、地形に追随した低空飛行を行うものである。事前に中継地点を設定することができ、中継地点に差し掛かると、事前の攻撃計画に応じ、高度と方位を変更し、地形を利用して迎撃や探知を回避することができる。なお、データリンクにより、目標地点や中継地点を変更することも可能である。巡航高度は5~10mとされており、電波地平線以遠での発見は、早期警戒機などを用いなければ困難である。特に、地対艦ミサイル型においては、ミサイル発射機を内陸部に隠匿しておくことができるため、システムの被発見性を低減させ、生存率を向上させることができる。
終末誘導においては、Kuバンドのアクティブレーダーシーカーによるアクティブレーダー誘導を採用している。終末段階における巡航高度は3~5mとされており、敵艦到達前に一度上昇してから降下し敵艦上面を攻撃するポップアップ&ダイブ方式と、シースキミング高度のまま突入するダイレクトアタック方式の2種類を選択することができる。ダイレクトアタック方式では敵の対空砲火を回避するためにS字機動を行う。
改良型のMSB-88Aにおいては、燃料タンクの大型化によって射程が60%以上延伸された他、目標をロストした場合に自動で再攻撃を行う能力も付与された。さらにMSB-88Bでは、終末航法段階においてバンク角を取っての乱数機動が行えるようになった他、チタン合金製弾頭ケージングと低感度高性能炸薬と空洞感知機能を備えたプログラマブル多機能信管を組みあわせた新型弾頭、およびヒ化ガリウムを用いたアクティブフェーズドアレイアンテナ化された新型シーカーが搭載された。
サイズ的に垂直発射装置に搭載することは容易であるが、本級では魚雷発射管からのみ発射される。
MSB-12対艦ミサイル全長 | 4.5m |
重量 | 500kg |
射程 | 250km(MSB-12、シースキミング時) |
飛翔速度 | マッハ0.9 |
弾頭 | 高性能炸薬125kg |
推進方式 | 固体燃料ロケットブースター+ターボファンエンジン |
誘導方式 | 中間誘導:慣性航法+電波地形等高線照合+衛星航法+データリンク 終末誘導:アクティブレーダー誘導+パッシブレーダー誘導+赤外線画像誘導 |
詳細
MSB-12対艦ミサイルは2012年に第四インターナショナル連邦共和国が採用した水中発射型対艦ミサイル。MTB-12地対艦ミサイル、MBB-12艦対艦ミサイル、MAB-12空対艦ミサイルなどの対艦ミサイルとファミリー化されて開発されており、開発コストの低減に寄与している。これらは、従来のMTB-88地対艦ミサイル、MBB-88艦対艦ミサイル、MSB-88水中発射型対艦ミサイル、MAB-88空対艦ミサイルなどの対艦ミサイルファミリーを代替するために開発されており、ステルス性能の向上による被迎撃性能の低減に重点が置かれている。MSB-12は、シリーズの原型となったMBB-12を潜水艦からの水中発射に対応させたものであり、専用のカプセルに翼を折りたたんで格納された状態で魚雷発射管から射出され、カプセルが海面に到達すると固体燃料ロケットブースターに点火し飛翔を開始する。
ミサイルの航法システムは、従来のMSB-88と同様、高い地形追随性能を持つ。これは慣性航法装置、電波高度計、衛星航法装置を組み合わせたものであり、最大で256の中継地点を設定することが可能である。MSB-88と同様、データリンクにより、目標地点や中継地点を変更することも可能である。シースキミング時の巡航高度は5~10mとされており、電波地平線以遠での発見は、早期警戒機などを用いなければ困難である。
MSB-12は、アクティブレーダー誘導、パッシブレーダー誘導、赤外線画像誘導の3種類の誘導方式を同時に使用可能なマルチモードシーカーを備えている。マルチモードシーカーは通常、パッシブレーダー誘導と赤外線画像誘導のみを使用するが、悪天候などでこれらのパッシブセンサのみでは敵艦の捕捉に不安がある場合はアクティブレーダー誘導も使用する。これによって、敵艦の電波探知システムによってミサイルが探知されることを防止する。また、赤外線画像シーカーは敵艦の形状を識別できるため、高価値目標を意図的に選別したり、データベースを照合して重要区画などを意図的に攻撃したりすることも可能である。終末段階における巡航高度は3~5mとされており、バンク角を取っての乱数軌道により敵の近接防空火器システムの迎撃を回避し目標を攻撃する。
MSB-12の弾体は軽量化のために複合材料を多用している。製造にあたっては、複合材料そのものに製造段階から電波吸収性塗料を混合し、さらに一体成型された部品の繋ぎ目を電波吸収性塗料で覆い塗りつぶすことで、低コストながら高いステルス性能を実現している。比較的小型の弾体と高いステルス性から、「艦艇のレーダーには渡り鳥と区別がつかない」とされることもあるが、一般的な脅威度評価システムを備えた艦艇であれば、飛翔速度の差から同等レーダー反射面積のミサイルと渡り鳥を識別することは容易であると考えられるため、これは誤りである。
サイズ的に垂直発射装置に搭載することは容易であるが、本級では魚雷発射管からのみ発射される。
MSB-90対艦巡航ミサイル全長 | 6.4m |
重量 | 1500kg |
射程 | 500km(MSB-90、シースキミング時) 1500km(MSB-90、最大射程) 900km(MSB-90A、シースキミング時) 2700km(MSB-90A、最大射程) |
飛翔速度 | マッハ0.9 |
弾頭 | 高性能炸薬300kg |
推進方式 | 固体燃料ロケットブースター+ターボファンエンジン |
誘導方式 | 中間誘導:慣性航法+電波地形等高線照合+データリンク(MSB-90) 慣性航法+電波地形等高線照合+衛星航法+データリンク(MSB-90A) 終末誘導:アクティブレーダー誘導+パッシブレーダー誘導(MSB-90) アクティブレーダー誘導+パッシブレーダー誘導+赤外線画像誘導 |
詳細
MSB-90対艦巡航ミサイルは1990年に第四インターナショナル連邦共和国が採用した水中発射型対艦巡航ミサイル。MTB-90地対艦巡航ミサイル、MBB-90艦対艦巡航ミサイル、MAB-90空対艦巡航ミサイルなどの対艦巡航ミサイルとファミリー化されて開発されており、開発コストの低減に寄与している。なお、これらの対艦巡航ミサイルは、基本的にはMAT-86空対地巡航ミサイルの設計に基づいているため、MAT-86空対地巡航ミサイルの派生型と見做すことも可能である。MSB-90は、シリーズの原型となったMBB-90を潜水艦からの水中発射に対応させたものであり、専用のカプセルに翼を折りたたんで格納された状態で魚雷発射管から射出され、カプセルが海面に到達すると固体燃料ロケットブースターに点火し飛翔を開始する。
MSB-90は、ソ連製Kh-55巡航ミサイルの中間誘導システムをベースに、並行して開発されていたMBB-88艦対艦巡航ミサイルと同様の地形追随システムを備えている。これは、慣性航法装置に加え、内蔵する電波高度計の情報と事前に発射装置から入力されたレーダー地図の情報とを照合し、地形に追随した低空飛行を行うものである。事前に中継地点を設定することができ、中継地点に差し掛かると、事前の攻撃計画に応じ、高度と方位を変更し、地形を利用して迎撃や探知を回避することができる。なお、データリンクにより、目標地点や中継地点を変更することも可能である。巡航高度は5~10mとされており、電波地平線以遠での発見は、早期警戒機などを用いなければ困難である。特に、地対艦ミサイル型においては、ミサイル発射機を内陸部に隠匿しておくことができるため、システムの被発見性を低減させ、生存率を向上させることができる。
通常は4発以上が同時発射されて編隊を構成する。敵艦の大まかな位置に向けて発射された編隊は、目標の推定位置が近づくと、「編隊長」としてランダムに選出された1発のミサイルの高度を一時的に上昇させる。「編隊長」はジグザグに飛行する捜索パターンを描きながら、アクティブレーダーシーカーとパッシブレーダーシーカーを併用して敵艦の位置を捜索し、他のミサイルに目標の位置情報を送信する。「編隊長」が撃墜された場合、他のミサイルからランダムに「編隊長」が選出される。航空機や衛星からのデータリンクにより安全圏から編隊に目標位置の最新情報を送信し続けることで、「編隊長」を選出せず、全てのミサイルをシースキミング高度で突入させることも可能である。終末段階における巡航高度は3~5mとされており、敵艦到達前に一度上昇してから降下し敵艦上面を攻撃するポップアップ&ダイブ方式と、シースキミング高度のまま突入するダイレクトアタック方式の2種類を選択することができる。ダイレクトアタック方式では敵の対空砲火を回避するためにS字機動を行う。
改良型のMSB-90Aでは、中間誘導に衛星航法を、終末誘導に赤外線画像誘導を追加している。赤外線画像シーカーは敵艦の形状を識別できるため、高価値目標を意図的に選別したりすることが可能である。また赤外線画像シーカーの映像は衛星データリンクを経由して早期警戒管制機などに送信可能であるため、攻撃結果の評価にも役立つ。燃料タンクはやや大型化されており、これによって最大射程は2700km、全行程をシースキミングした場合でも900kmまで延伸されている。
本級では魚雷発射管または垂直発射装置から使用される。垂直発射装置から発射する場合、直径533mmの本ミサイルは各発射装置モジュール内に16本のキャニスターを挿入することができ、全ての発射装置モジュールに本ミサイルを搭載する場合、144発の射撃が可能である。
MSB-09対艦巡航ミサイル全長 | 6.4m |
重量 | 1200kg |
射程 | 1200km(MSB-09、シースキミング時) 3500km(MSB-09、最大射程) 800km(MSB-09A、シースキミング時) 2500km(MSB-09A、最大射程) |
飛翔速度 | マッハ0.9 マッハ2.5(MSB-09A、終末段階) |
弾頭 | 高性能炸薬300kg 高性能炸薬100kg(MSB-09A) |
推進方式 | 固体燃料ロケットブースター+ターボファンエンジン(MSB-09) 固体燃料ロケットブースター+ターボファンエンジン+固体燃料ロケットブースター(MSB-09A) |
誘導方式 | 中間誘導:慣性航法+電波地形等高線照合+衛星航法+データリンク 終末誘導:アクティブレーダー誘導+パッシブレーダー誘導+赤外線画像誘導 |
詳細
MSB-09対艦巡航ミサイルは2009年に第四インターナショナル連邦共和国が採用した水中発射型対艦巡航ミサイル。MTB-09地対艦巡航ミサイル、MBB-09艦対艦巡航ミサイル、MAB-09空対艦巡航ミサイルなどの対艦巡航ミサイルとファミリー化されて開発されており、開発コストの低減に寄与している。なお、これらの対艦巡航ミサイルは、基本的にはMAT-06空対地巡航ミサイルの設計に基づいているため、MAT-06空対地巡航ミサイルの派生型と見做すことも可能である。これらは、従来のMTB-90地対艦巡航ミサイル、MBB-90艦対艦巡航ミサイル、MSB-90水中発射型対艦巡航ミサイル、MAB-90空対艦巡航ミサイルなどの対艦ミサイルファミリーを代替するために開発されており、ステルス性能の向上による被迎撃性能の低減に重点が置かれている。MSB-09は、シリーズの原型となったMBB-09を潜水艦からの水中発射に対応させたものであり、専用のカプセルに翼を折りたたんで格納された状態で魚雷発射管から射出され、カプセルが海面に到達すると固体燃料ロケットブースターに点火し飛翔を開始する。
ミサイルの航法システムは、従来のMSB-90と同様、高い地形追随性能を持つ。これは慣性航法装置、電波高度計、衛星航法装置を組み合わせたものであり、多数の中継地点を設定することが可能である。MSB-90と同様、データリンクにより、目標地点や中継地点を変更することも可能である。シースキミング時の巡航高度は5~10mとされており、電波地平線以遠での発見は、早期警戒機などを用いなければ困難である。
通常は4発以上が同時発射されて編隊を構成する。敵艦の大まかな位置に向けて発射された編隊は、目標の推定位置が近づくと、「編隊長」としてランダムに選出された1発のミサイルの高度を一時的に上昇させる。「編隊長」はジグザグに飛行する捜索パターンを描きながら、アクティブレーダーシーカーとパッシブレーダーシーカーを併用して敵艦の位置を捜索し、他のミサイルに目標の位置情報を送信する。「編隊長」が撃墜された場合、他のミサイルからランダムに「編隊長」が選出される。航空機や衛星からのデータリンクにより安全圏から編隊に目標位置の最新情報を送信し続けることで、「編隊長」を選出せず、全てのミサイルをシースキミング高度で突入させることも可能である。
終末誘導用に、アクティブレーダー誘導、パッシブレーダー誘導、赤外線画像誘導の3種類の誘導方式を同時に使用可能なマルチモードシーカーを備えている。「編隊長」として選出されなかったミサイルは、通常パッシブレーダー誘導と赤外線画像誘導のみを使用するが、悪天候などでこれらのパッシブセンサのみでは敵艦の捕捉に不安がある場合はアクティブレーダー誘導も使用する。これによって、敵艦の電波探知システムによってミサイルが探知されることを防止する。また、赤外線画像シーカーは敵艦の形状を識別できるため、高価値目標を意図的に選別したり、データベースを照合して重要区画などを意図的に攻撃したりすることも可能である。終末段階における巡航高度は3~5mとされており、バンク角を取っての乱数軌道により敵の近接防空火器システムの迎撃を回避し目標を攻撃する。
MSB-09の弾体は軽量化のために複合材料を多用している。製造にあたっては、複合材料そのものに製造段階から電波吸収性塗料を混合し、さらに一体成型された部品の繋ぎ目を電波吸収性塗料で覆い塗りつぶすことで、低コストながら高いステルス性能を実現している。
改良型のMSB-09Aにおいては、弾頭が固体燃料ロケットブースターを備えた「スプリント弾頭」となっている。シースキミング高度で飛翔し、敵艦隊から30~40kmの距離に到達したMSB-09Aは、「スプリント弾頭」を切り離す。「スプリント弾頭」は固体燃料ロケットブースターに点火すると、マッハ2.5まで加速し、敵艦に向けて突入する。ターボファンエンジンによりできるだけ射程を稼ぎつつ、「スプリント弾頭」により通常の亜音速対艦ミサイルと比較してリアクションタイムを短くするという、亜音速ミサイルと超音速ミサイルの「いいとこどり」が目指されている。
本級では魚雷発射管または垂直発射装置から使用される。垂直発射装置から発射する場合、直径533mmの本ミサイルは各発射装置モジュール内に16本のキャニスターを挿入することができ、全ての発射装置モジュールに本ミサイルを搭載する場合、144発の射撃が可能である。
MSB-11超音速対艦ミサイル全長 | 6.3m |
重量 | 1500kg |
射程 | 160km(シースキミング時) 400km(最大射程) |
飛翔速度 | マッハ3~3.5(高高度) マッハ1.8~2.2(海面付近) |
弾頭 | 高性能炸薬150kg |
推進方式 | インテグラルラムジェット推進 |
誘導方式 | 中間誘導:慣性航法+衛星航法+データリンク 終末誘導:アクティブレーダー誘導+パッシブレーダー誘導 |
詳細
MSB-11超音速対艦ミサイルは2012年に第四インターナショナル連邦共和国が採用した水中発射型超音速対艦ミサイル。MTB-11地対艦ミサイル、MBB-11艦対艦ミサイル、MAB-11空対艦ミサイルなどの対艦ミサイルとファミリー化されて開発されており、開発コストの低減に寄与している。MSB-11はシリーズの原型となったMBB-11を潜水艦からの水中発射に対応させたものであり、専用のカプセルに翼を折りたたんで格納された状態で魚雷発射管から射出され、カプセルが海面に到達すると固体燃料ロケットブースターに点火し飛翔を開始する。
ミサイルは推進方式にインテグラルラムジェットエンジン方式を採用しており、インテーク内の固体燃料を燃焼させて初期加速を行い、固体燃料の燃焼が終了し超音速領域に到達し次第ラムジェットエンジンを点火する仕組みとなっている。開発に当たってはMSB-06の経験が活かされたとされており、MSB-06を小型化したような外観となっている。ラムジェットエンジンにより、高高度ではマッハ3~3.5、海面高度ではマッハ1.8~2.2の速度を発揮することができる。射程は、高高度を飛翔した後に敵艦の数十km手前で降下して攻撃するプロファイルを選択した場合は350km、全行程をシースキミングした場合は140kmとされる。
終末誘導用に、アクティブレーダー誘導、パッシブレーダー誘導の2種類の誘導方式を同時に使用可能なデュアルモードシーカーを備えている。シーカーはアクティブフェーズドアレイアンテナ方式となっており、抗妨害性に優れている。終末段階における巡航高度は3~5mとされており、バンク角を取っての乱数軌道により敵の近接防空火器システムの迎撃を回避し目標を攻撃する。
弾体は軽量化のためにチタンおよび複合材料を多用している。弾体はコンピューター計算により導き出された高速飛行性能とステルス性能を両立する形状となっており、この上に電波吸収性の塗料が塗布されている。特に正面方向のレーダー反射面積の低減が重視されており、エアインテーク内部にはレーダーブロッカーが装備されている他、シーカーが格納されているレドームは特定周波数帯の電波しか透過しない選択的透過性を持つ素材で製造されている。
本級では魚雷発射管または垂直発射装置から使用される。垂直発射装置から発射する場合、直径500mmの本ミサイルは各発射装置モジュール内に16本のキャニスターを挿入することができ、全ての発射装置モジュールに本ミサイルを搭載する場合、144発の射撃が可能である。
MSB-06超音速対艦巡航ミサイル全長 | 8.4m |
重量 | 3000kg |
射程 | 300km(MSB-06、シースキミング時) 700km(MSB-06、最大射程) 400km(MSB-06A、シースキミング時) 900km(MSB-06A、最大射程) |
飛翔速度 | マッハ3~3.5(高高度) マッハ1.8~2.2(海面付近) |
弾頭 | 高性能炸薬300kg |
推進方式 | インテグラルラムジェット推進 |
誘導方式 | 中間誘導:慣性航法+衛星航法+データリンク 終末誘導:アクティブレーダー誘導+パッシブレーダー誘導 |
詳細
MSB-06超音速対艦巡航ミサイルは2006年に第四インターナショナル連邦共和国が採用した水中発射型超音速対艦巡航ミサイル。MTB-06地対艦巡航ミサイル、MBB-06艦対艦巡航ミサイル、MAB-06空対艦巡航ミサイルなどの対艦巡航ミサイルとファミリー化されて開発されており、開発コストの低減に寄与している。シリーズのうち最初に設計されたのはMAB-06であるが、設計当初より駆逐艦などの中型艦艇の垂直発射装置に搭載することが要求されたため、これまでの大型爆撃機への搭載を前提とした超音速対艦ミサイルよりも比較的コンパクトに設計されることとなった。MSB-06はMAB-06を潜水艦からの水中発射に対応させたものであり、専用のカプセルに翼を折りたたんで格納された状態で魚雷発射管から射出され、カプセルが海面に到達すると固体燃料ロケットブースターに点火し飛翔を開始する。
ミサイルは推進方式にインテグラルラムジェットエンジン方式を採用しており、インテーク内の固体燃料を燃焼させて初期加速を行い、固体燃料の燃焼が終了し超音速領域に到達し次第ラムジェットエンジンを点火する仕組みとなっている。開発に当たっては旧ソ連の超音速対艦ミサイルが参考にされたことが明らかにされており、サイズの近しいP-270やP-800が参考にされたことが推測されている。ラムジェットエンジンにより、高高度ではマッハ3~3.5、海面高度ではマッハ1.8~2.2の速度を発揮することができる。射程は、高高度を飛翔した後に敵艦の数十km手前で降下して攻撃するプロファイルを選択した場合は700km、全行程をシースキミングした場合は300kmとされる。改良型のMSB-06Aではエンジンの換装により射程がやや延伸され、高高度を飛翔した後に敵艦の数十km手前で降下して攻撃するプロファイルを選択した場合は900km、全行程をシースキミングした場合は400kmと、それぞれ30~40%程度射程が延伸されている。
通常は4発以上が同時発射されて編隊を構成する。敵艦の大まかな位置に向けて発射された編隊は、目標の推定位置が近づくと、「編隊長」としてランダムに選出された1発のミサイルの高度を一時的に上昇させる。「編隊長」はジグザグに飛行する捜索パターンを描きながら、アクティブレーダーシーカーとパッシブレーダーシーカーを併用して敵艦の位置を捜索し、他のミサイルに目標の位置情報を送信する。「編隊長」が撃墜された場合、他のミサイルからランダムに「編隊長」が選出される。航空機や衛星からのデータリンクにより安全圏から編隊に目標位置の最新情報を送信し続けることで、「編隊長」を選出せず、全てのミサイルをシースキミング高度で突入させることも可能である。
終末誘導用に、アクティブレーダー誘導、パッシブレーダー誘導の2種類の誘導方式を同時に使用可能なデュアルモードシーカーを備えている。シーカーはアクティブフェーズドアレイアンテナ方式となっており、抗妨害性に優れている。終末段階における巡航高度は3~5mとされており、バンク角を取っての乱数軌道により敵の近接防空火器システムの迎撃を回避し目標を攻撃する。
弾体は軽量化のためにチタンおよび複合材料を多用している。弾体はコンピューター計算により導き出された高速飛行性能とステルス性能を両立する形状となっており、この上に電波吸収性の塗料が塗布されている。特に正面方向のレーダー反射面積の低減が重視されており、エアインテーク内部にはレーダーブロッカーが装備されている他、シーカーが格納されているレドームは特定周波数帯の電波しか透過しない選択的透過性を持つ素材で製造されている。
本級では垂直発射装置から使用される。直径600mmの本ミサイルは各発射装置モジュール内に12本のキャニスターを挿入することができ、全ての発射装置モジュールに本ミサイルを搭載する場合、96発の射撃が可能である。
MSB-21極超音速対艦ミサイル全長 | 6.3m |
重量 | 1500kg |
射程 | 400km(MSB-21、マッハ6時) 270km(MSB-21、マッハ8時) |
飛翔速度 | マッハ6~8(高高度) |
弾頭 | 高性能炸薬100kg |
推進方式 | スクラムジェット推進 |
誘導方式 | 中間誘導:慣性航法+衛星航法+データリンク 終末誘導:アクティブレーダー誘導+パッシブレーダー誘導 |
詳細
MSB-21極超音速対艦ミサイルは2021年に第四インターナショナル連邦共和国が採用した水中発射型極超音速対艦ミサイル。MBB-21艦対艦ミサイル、MAB-21空対艦ミサイルなどの対艦ミサイルとファミリー化されて開発されており、この他2022年現在、MTB-21と呼ばれる地対艦ミサイル仕様の派生型が実戦配備に向け試験を繰り返している。MSB-21はMAB-21を潜水艦からの水中発射に対応させたものであり、専用のカプセルに翼を折りたたんで格納された状態で魚雷発射管から射出され、カプセルが海面に到達すると固体燃料ロケットブースターに点火し飛翔を開始する。
MSB-21は推進装置にスクラムジェットエンジンを採用している。従来のラムジェットエンジンと比較し、エアインテークから取り込まれた空気を超音速で燃焼させることができるため、より高速度域での飛翔能力に優れている。MSB-21はこのスクラムジェットによって高高度をマッハ6~8という速度で飛行することが可能である。まず、発射されたミサイルは全長の約4割を占める固体燃料ロケットブースターによりマッハ4~5まで瞬間的に加速しつつ高度30000m付近に到達し、その後スクラムジェットエンジンを動作させる。燃料としては、精製された炭化水素を精密に合成して作られた専用の合成燃料を使用しており、従来のジェット燃料と比較して不純物が遥かに少ないために燃焼速度や燃焼の均一性に優れる。基本的には、目標上空までを極超音速飛行した後、急降下して敵艦を攻撃する設計となっており、突入時に低空で急速に増加する空気密度によって減速することを防ぐため、主要な空気抵抗源となるエアインテークをパージすることができる。地表付近での速度は、降下開始時の運動エネルギーに依存しているがおおよそマッハ3~4とされており、これは戦艦大和の46cm主砲の徹甲弾の運動エネルギーのおよそ4~5倍に相当するため、運動エネルギーのみでも大半の艦船にとって致命的なダメージとなる。さらに本ミサイルでは100kgの高性能炸薬弾頭が内蔵されており、目標の艦上構造物や甲板にミサイルが直撃して貫通した直後にこれが起爆されることで、残存する炭化水素燃料と共に爆発を引き起こし、敵艦内部に深刻な被害をもたらすことが期待できる。
本級では魚雷発射管または垂直発射装置から使用される。垂直発射装置から発射する場合、直径500mmの本ミサイルは各発射装置モジュール内に16本のキャニスターを挿入することができ、全ての発射装置モジュールに本ミサイルを搭載する場合、144発の射撃が可能である。
MSB-18極超音速対艦巡航ミサイル全長 | 8.4m |
重量 | 3000kg |
射程 | 800km(MSB-18、マッハ6時) 540km(MSB-18、マッハ8時) |
飛翔速度 | マッハ6~8(高高度) |
弾頭 | 高性能炸薬250kg |
推進方式 | スクラムジェット推進 |
誘導方式 | 中間誘導:慣性航法+衛星航法+データリンク 終末誘導:アクティブレーダー誘導+パッシブレーダー誘導 |
詳細
MSB-18極超音速対艦巡航ミサイルは2021年に第四インターナショナル連邦共和国が採用した水中発射型極超音速対艦ミサイル。MTB-18地対艦巡航ミサイル、MBB-18艦対艦巡航ミサイル、MAB-18空対艦巡航ミサイルなどの対艦ミサイルとファミリー化されて開発されている。MSB-18はMAB-18を潜水艦からの水中発射に対応させたものであり、専用のカプセルに翼を折りたたんで格納された状態で魚雷発射管から射出され、カプセルが海面に到達すると固体燃料ロケットブースターに点火し飛翔を開始する。
MSB-21は推進装置にスクラムジェットエンジンを採用している。従来のラムジェットエンジンと比較し、エアインテークから取り込まれた空気を超音速で燃焼させることができるため、より高速度域での飛翔能力に優れている。MSB-21はこのスクラムジェットによって高高度をマッハ6~8という速度で飛行することが可能である。まず、発射されたミサイルは全長の約4割を占める固体燃料ロケットブースターによりマッハ4~5まで瞬間的に加速しつつ高度30000m付近に到達し、その後スクラムジェットエンジンを動作させる。燃料としては、精製された炭化水素を精密に合成して作られた専用の合成燃料を使用しており、従来のジェット燃料と比較して不純物が遥かに少ないために燃焼速度や燃焼の均一性に優れる。基本的には、目標上空までを極超音速飛行した後、急降下して敵艦を攻撃する設計となっており、突入時に低空で急速に増加する空気密度によって減速することを防ぐため、主要な空気抵抗源となるエアインテークをパージすることができる。地表付近での速度は、降下開始時の運動エネルギーに依存しているがおおよそマッハ3~4とされており、これは戦艦大和の46cm主砲の徹甲弾の運動エネルギーのおよそ8~10倍に相当するため、運動エネルギーのみでも大半の艦船にとって致命的なダメージとなる。さらに本ミサイルでは250kgの高性能炸薬弾頭が内蔵されており、目標の艦上構造物や甲板にミサイルが直撃して貫通した直後にこれが起爆されることで、残存する炭化水素燃料と共に爆発を引き起こし、敵艦内部に深刻な被害をもたらすことが期待できる。
本級では垂直発射装置から使用される。直径600mmの本ミサイルは各発射装置モジュール内に12本のキャニスターを挿入することができ、全ての発射装置モジュールに本ミサイルを搭載する場合、96発の射撃が可能である。
MSS-98対潜ミサイル全長 | 6.4m |
重量 | 1400kg |
射程 | 70km |
飛翔速度 | マッハ1.5 |
弾頭 | 324mm短魚雷T97 |
推進方式 | 単段式固体燃料ロケットブースター |
誘導方式 | 中間誘導:慣性航法+データリンク 終末誘導:搭載魚雷の音響センサー |
詳細
MSS-98対潜ミサイルは1998年に第四インターナショナル連邦共和国が採用した水中発射型対潜ミサイル。冷戦期を通じて、第1CZ付近までを攻撃可能なアメリカ海軍のサブロック対潜ミサイルの脅威に晒されていた第四インターナショナル連邦共和国潜水艦部隊では、同等射程の対潜ミサイルの開発を軍上層部に要請していたが、核弾頭は基本的に弾道ミサイルに優先供給されており、また当時の第四インターナショナル連邦共和国の技術力では、通常の短魚雷等と弾頭に搭載して射撃した場合命中がほとんど期待できないと結論付けられたため、開発されなかった。しかし90年代に入ると、アメリカ海軍がサブロック対潜ミサイルの後継となるシーランス対潜ミサイルを開発していることが明らかとなった。潜水艦部隊からはやはりこれに対抗可能なミサイルが求められた。また、対潜艦部隊からも、曳航式可変深度低周波ソナーの普及により増大した探知距離を活用するため、長射程の対潜ミサイルの開発が要求された。海軍ではついに、深海でも高性能を発揮可能な新型短魚雷と同時並行してミサイルを開発することを決定、当初は第1CZまで攻撃可能な通常弾頭型と、第2CZまで攻撃可能な核弾頭型の2種類が開発される予定だったが、実効性が疑われたため後者の開発は凍結された。
MSS-98は対潜艦向けのMBS-98対潜ミサイルの水中発射型となっている。専用のカプセルに翼を折りたたんで格納された状態で魚雷発射管から射出され、カプセルが海面に到達すると固体燃料ロケットブースターに点火し飛翔を開始する。初期旋回後に推力偏向装置をパージし、超音速で目標付近に飛翔する。最大射程は70kmで、内蔵する慣性航法装置および哨戒ヘリや哨戒機など他の対潜アセットからのデータリンクによって目標付近の座標に誘導される。目標付近の座標に到達すると、前部弾体が分離され、パラシュートで減速し搭載する魚雷を露出させる。魚雷は着水後、パラシュートを切り離し、標的の潜水艦へ向かう。弾頭には、本ミサイルと並行して開発された324mm短魚雷T97が搭載される。
T97は1997年に第四インターナショナル連邦共和国が採用した324mm口径の短魚雷である。深海において大型かつ高速の原子力潜水艦に対して高い攻撃力を発揮することを目的に開発された。水上艦の魚雷発射管や対潜ミサイルの弾頭、さらには哨戒ヘリなどに搭載される。第一の特徴はリチウムと六フッ化硫黄の反応熱を利用した閉サイクル蒸気タービン機関を採用していることで、これによって熱発生に伴う排気が不要となっている。324mm短魚雷は小型であるため強制排気システムなどの装備が難しく、本魚雷の開発に当たって求められた最大攻撃深度600mという数値を達成するにはこのような閉サイクルシステムが必要であった。なおこの600mという数値は、アメリカ海軍のシーウルフ級原子力潜水艦の当時予想されていた最大潜航深度に対抗するためのものだとされる。第二の特徴は、第四インターナショナル連邦共和国の短魚雷として初めて成型炸薬弾頭を採用していることである。これにより、目標が強固な耐圧船殻2層からなる複殻式船殻を採用している場合であっても破壊することが可能となっている。この他、音響処理装置はデジタル処理方式を採用、システムをプログラマブルなものとすることでアップデートを容易としている。
サイズ的に垂直発射装置に搭載することは可能であるが、本級では魚雷発射管からのみ発射される。
MSS-07対潜ミサイル全長 | 6.4m |
重量 | 1500kg |
射程 | 130km |
飛翔速度 | マッハ2 |
弾頭 | 威力可変型核弾頭(0.5~350kt)または324mm短魚雷T97または324mm短魚雷T12 |
推進方式 | 単段式固体燃料ロケットブースター |
誘導方式 | 中間誘導:慣性航法+衛星航法 終末誘導:搭載魚雷の音響センサー |
詳細
MSS-07対潜ミサイルは2007年に第四インターナショナル連邦共和国が採用した水中発射型対潜ミサイル。MSS-98対潜ミサイルを代替することを目的として開発されており、第2CZへの攻撃が可能な130kmという非常に長大な射程を有している。MSS-07は対潜艦向けのMBS-07対潜ミサイルの水中発射型となっている。専用のカプセルに翼を折りたたんで格納された状態で魚雷発射管から射出され、カプセルが海面に到達すると固体燃料ロケットブースターに点火し飛翔を開始する。初期旋回後に推力偏向装置をパージし、超音速で目標付近に飛翔する。内蔵する慣性航法装置および哨戒ヘリや哨戒機など他の対潜アセットからのデータリンクによって目標付近の座標に誘導される。目標付近の座標に到達すると、前部弾体が分離され、パラシュートで減速し搭載する魚雷を露出させる。魚雷は着水後、パラシュートを切り離し、標的の潜水艦へ向かう。弾頭には当初、新規開発の短魚雷が搭載される計画であったが、新型短魚雷の開発が遅延したため、初期型では従来のMSS-98対潜ミサイルに搭載されていたT97短魚雷が、命中精度を補うために暫定的に核弾頭を搭載することとした改良型のMSS-07A対潜ミサイルには5~250ktの出力を有する威力可変型の核弾頭がそれぞれ搭載された。NSB-07およびNSS-07に搭載するために開発されていたT12短魚雷は数年の開発遅延を経て2012年からようやく就役が始まったため、2013年から製造開始された改良型MSS-07Bでは新型のT12短魚雷が搭載されるようになった。
MSS-07初期型に搭載されるT97は1997年に第四インターナショナル連邦共和国が採用した324mm口径の短魚雷である。深海において大型かつ高速の原子力潜水艦に対して高い攻撃力を発揮することを目的に開発された。水上艦の魚雷発射管や対潜ミサイルの弾頭、さらには哨戒ヘリなどに搭載される。第一の特徴はリチウムと六フッ化硫黄の反応熱を利用した閉サイクル蒸気タービン機関を採用していることで、これによって熱発生に伴う排気が不要となっている。324mm短魚雷は小型であるため強制排気システムなどの装備が難しく、本魚雷の開発に当たって求められた最大攻撃深度600mという数値を達成するにはこのような閉サイクルシステムが必要であった。なおこの600mという数値は、アメリカ海軍のシーウルフ級原子力潜水艦の当時予想されていた最大潜航深度に対抗するためのものだとされる。第二の特徴は、第四インターナショナル連邦共和国の短魚雷として初めて成型炸薬弾頭を採用していることである。これにより、目標が強固な耐圧船殻2層からなる複殻式船殻を採用している場合であっても破壊することが可能となっている。この他、音響処理装置はデジタル処理方式を採用、システムをプログラマブルなものとすることでアップデートを容易としている。
MSS-07Aに搭載される威力可変型の核弾頭はN11と呼ばれるもので、最小出力は0.3kt、最大出力は330ktである。爆心地から半径8~10km圏内の水中目標に壊滅的な被害を与えることができる。副次的には対艦/対地用途に用いることが可能であるが、各種巡航ミサイル等と比較して精度が低いため適していないとされる。配備はごく少数にとどまっており、生産数は数十基に満たないとされる。
NSS-07Bは短魚雷開発も含めて推進されたNSB-07およびNSS-07の開発プロジェクトで目指された完成形である。弾頭に搭載される短魚雷T12はT97をベースに浅海域での戦闘特性を大幅に向上させたものとなっている。メインセンサーは先端部に搭載された音響画像センサーである。従来の音響センサーと比較して、水中の物体の形状を識別することなどが可能になっており、デコイ等の対魚雷対抗手段に対する対応能力は大幅に高まっている。また、従来の音響センサーが主に深海での戦闘を考慮して中周波から低周波を使用していたのに対し、浅海域での戦闘にも対応するため、センサーが広帯域化され高周波にも対応している。加えて、沈底して魚雷をやり過ごそうとする敵潜水艦を探知するため、サイドスキャンソナーを備える。この他、囮識別、沈底潜水艦の探知の両方に有効なセンサーとして、近接起爆装置を兼ねた磁気センサーも搭載されている。これらのセンサーの情報は、従来よりも遥かに高性能化された情報処理装置で統合処理される。T12は弾頭部と機関部をT97から流用して製造することもでき、40%もの部品共通性を備えている。
サイズ的に垂直発射装置に搭載することは可能であるが、本級では魚雷発射管からのみ発射される。
MBLA-09大陸間弾道ミサイル全長 | 12.5m |
重量 | 14000kg |
射程 | 12000km |
飛翔速度 | マッハ20以上 |
弾頭 | 威力可変型核弾頭(0.5~350kt) |
推進方式 | 3段式固体燃料ロケットブースター |
誘導方式 | 中間誘導:慣性航法+天測航法 終末誘導:電波地形照合 |
詳細
MBLA-09はエスカレーション核抑止の構築のために開発された小直径の大陸間弾道ミサイルである。直径は1.2mで、これは従来の第四インターナショナル連邦共和国が運用してきた大陸間弾道ミサイルのおよそ半分、重量は14000kgで、これは従来の第四インターナショナル連邦共和国が運用してきた大陸間弾道ミサイルのおよそ1/4である。2000年代の第四インターナショナル連邦共和国では、通常戦力においてますますアメリカやガルマニアや大東亜などとの大国との戦力差が拡大していくことを憂いて、冷戦初期に回帰するかの如く、敵国の通常戦力に対し核戦力で応戦することを構想し、低威力の核兵器について、局地紛争からさらに事態がエスカレーションして地域戦争に発展し、自国が劣勢に立たされた場合、敵国の人口過疎地域などに対しデモンストレーション的に核を使用することで敵国に軍事行動を継続することを思いとどまらせたり、あるいは地域戦争で敗北した相手国が自国に対しデモンストレーション的に核攻撃を仕掛けてきた場合に報復し、相手にこれ以上のエスカレーションを思いとどまらせたりするといった役割を期待するようになった。この目的のために開発されたのが本ミサイルである。
搭載する弾頭は単弾頭であるが、敵による迎撃を回避するためMaRV(機動再突入体)となっている。MaRVとは、再突入時に機動を行い敵の弾道弾迎撃ミサイルの迎撃をかいくぐったり、あるいは大気圏内で機動することで減速し精密に目標を攻撃したりすることを企図した弾頭のことである。弾頭には前述した目的を達成するため、0.5~350ktの威力可変型核弾頭を搭載している。MBLA-09はコンパクトとはいえ大陸間弾道ミサイルであるため、大気圏への再突入速度はマッハ20に達する。MBLA-09のMaRVはその運動エネルギーを利用し、大気圏突入後に4枚の制御フィンによる空力制御を行って軌道を変更しつつ、搭載するアクティブレーダーシーカーによる電波地形照合を行って目標地域に突入する。信管は発射時にエアバースト、着発、遅延の3種類を選択可能で、任務に応じて使い分けることとなっている。半数必中径は80~120mとされる。
本級では垂直発射装置から使用される。直径1200mmの本ミサイルは各発射装置モジュール内に4本のキャニスターを挿入することができ、全ての発射装置モジュールに本ミサイルを搭載する場合、32発の射撃が可能である。
MLA-VP-18極超音速滑空ミサイル全長 | 13.5m |
重量 | 14400kg |
射程 | 13500km |
飛翔速度 | マッハ20以上 |
弾頭 | 威力可変型核弾頭(0.5~350kt) |
推進方式 | 3段式固体燃料ロケットブースター |
誘導方式 | 中間誘導:慣性航法+天測航法 終末誘導:電波地形照合+赤外線画像地形照合 |
詳細
MLA-VP-18はMBLA-09の改良型として開発された第四インターナショナル連邦共和国初の長距離極超音速滑空ミサイルである。MBLA-09は「(20)09年型長距離弾道ミサイル」という意味を表していたのに対し、MLA-VP-18は「(20)18年型滑空体付き長距離ミサイル」という意味を表す。ブースターはMBLA-09のものを流用しているが、弾頭部分が変更されており、従来のMBLA-09のMaRVよりも機動性の高いHGV(極超音速滑空体)に変更されている。内蔵される核弾頭はMBLA-09と同様、0.5~350ktの威力可変型核弾頭となっている。
HGVは従来型の再突入体と比較して遥かに低い高度を飛翔する。MVA-VP-18の搭載するHGVは高度30〜80km付近を4枚の制御フィン、安定翼、サイドスラスターを組み合わせて滑空飛行、必要に応じて迂回機動等を実施し敵の装備する弾道弾迎撃システムを掻い潜ることができるとされる。最高速度はマッハ27、滑空時の平均速度はマッハ15に達する。このため、ミッドコースフェイズにおいて本ミサイルの搭載するHGVを迎撃するのは非常に困難である。一方、ICBM級の射程を持つHGVの地表付近における速度は、同等射程の弾道ミサイルの再突入体のそれと比べて格段に遅いため、ターミナルフェイズにおいて本ミサイルの搭載するHGVを迎撃することは比較的容易である。HGVは中間誘導において慣性航法と衛星航法を、終末誘導においては電波地形照合と赤外線画像地形照合を併用する。
本級では垂直発射装置から使用される。直径1200mmの本ミサイルは各発射装置モジュール内に4本のキャニスターを挿入することができ、全ての発射装置モジュールに本ミサイルを搭載する場合、32発の射撃が可能である。