概要
大神国の第三の都市である詠月湖市と新疆ウイグル自治区を接続する鉄道線である。もともと工業の中心地である詠月湖から北京までの短絡線として開通した。桜狐山脈超えを行う数少ない鉄道路線であり、そのため大部分が今でも単線非電化である。
路線の大神国側は皇立鉄道公社が、大東亜側は大東亜国有鉄道が行う。現在でも運転総延長4000km以上にのぼる北京↔詠月市間の長距離列車の運転が週に三回行われている他、桜狐山脈の中にある観光地や集落にとっては重要な交通手段であり旅客列車も運転される。他の鉄道公社の長距離在来線と同じく区間を限った旅客列車の運転もされ、特に輸送密度の高い大神国側は桜狐山脈にはいるまでは全線複線化している。
ただ、現在は飛行機等が発達したこともあり大神国側の人間はもっぱら飛行機で大京まで飛行することが多く、むしろ大東亜の中流〜低所得層が大神国へ出稼ぎに出る手段として本線の長距離鉄道が用いられている。
また、桜狐山脈超えは難工事を極め三十年以上の歳月とのべ560人の人命を犠牲にして敷設された路線であり、さらに近代文明流入初期に建設した超難工事という点でも「大神国の土木史に残る偉大な建設の一つ」とされていいる。このときの設備は今でも改修を繰り返しながら用いているものの、設備の老朽化などはかねてより指摘されており鉄道公社は2045年を目処に桜狐山脈超えというこの路線の大きな役割を補填する路線を建設して本線を廃止させることを決定している。