我が国本土地域の全景 |
我が国本土はソ連、大東亜及び朝鮮に囲まれた範囲内に広大な領土を持つ国家である。我が国は内蒙古、外蒙古、満州の三部に大分することが出来る。各々の領域において各国との領土の境目には砂漠、山脈などの不毛の地域で囲まれたこれらの地域において敵が近代兵器で進軍するのは極めて難しいと言わざるを得ない。
そのため、開戦初期においてはソ連ならば満州の限られた地域若しくは海山防衛線などの重武装化された要塞線の突破を目指す戦闘及び我が国の各主要地域に対する経空攻撃が行われる可能性が非常に高いといえる。
また、外蒙古の神居や月美などの各都市はその多くがソ連国境沿いに位置しており開戦初期には経空攻撃の脅威から逃れることはできまい。また、これらの地域は国境の要塞線が突破されると直ちに被害を受ける地域であることが指摘される。
満州では大きく状況が異なる。これらの地域は一見山岳に囲われているが、日ソ戦争の前例を検討するに沿海州地域及び北部国境からの縦深作戦が行われる可能性が非常に高い。また、これらの地域には重要な工業地帯が集中しており国家としての利益を考慮したときにこの区域の重要度は非常に高い。
最後に内蒙古では開けた砂漠地帯への侵攻が予想され交戦戦力は主に戦車部隊による大規模な戦闘が行われる可能性が非常に高いことを指摘する。また、この地域には工業は乏しいものの資源が広く位置しており、黄河が通っているため水資源を重視する大東亜の格好の的となることが予想される。