地理
市街地は陸繋島となった函館山から函館平野や亀田半島に繋がる砂州にある。天然の良港函館港は、津軽海峡に突出した岬の角に抱かれた形をしており、海水が深く湾入して巴状になっているところ から、「巴の港」と呼ばれている。平野の東西両側には河成、海成段丘が発達し、河川沿いには扇状地が形成されている。
山地
函館市の北東部には、横津岳(1166.9m)や袴腰岳(1108.3m)と連続して亀田半島の背梁を成す北東山岳地がある。横津岳の南麓には独立峰として庄司山がそびえ、急峻な崖で囲まれている。
函館山
陸繋島を成す函館山は、北部では御殿山(333.8m)を主峰とする幾つかの山地が集まっており、南部は千畳敷といわれる250〜300m程度の熔岩台地が広がる。山容が牛が寝そべっているように見えるところから臥牛山とも言われる。かつては「薬師山」と呼ばれていた。
函館山の最高点である御殿山は、溶岩より成っており、円錐状の山形を成している。かつては、現在よりも尖った山頂を成していたようであるが、テレビ塔が建設された際に山頂が削られ、現在のような形となっている。
御殿山の西隣にある高龍寺山(264m)は、かつては愛宕山と呼ばれていた。鮮新世に噴出したと溶岩より成っている。深い谷に刻まれており、険しい山峰を成している。
古代
続縄文時代前期にはオホーツク海側の宇津内文化等とは異なる「恵山文化」が渡島半島から石狩低地帯まで広がっていた。特に函館周辺は、東北北部の弥生文化の影響を強く受けた。