架空国家を作ろうの1.1世界線です

三隅鉄橋列車転落事件とは、1987年の4月6日に発生した列車転落事故である。西月兎線の西三隅↔月兎神社間を走行中の大京発月美兎行き長距離旅客D10220列車と西大津湖貨物発大京行き長距離臨時貨物DCR6900列車が三隅鉄橋上で衝突し、貨車十三両、機関車五両、客車十二両が落下し乗客960人余りと乗務員20人余りが死亡した大神国鉄道史以上最も深刻な鉄道事故である。
理由は下り列車であるDCR6900列車が両駅間の閉塞区間に意図せず侵入したことと、橋梁進入直前にDCR6900列車の担当機関士が何らかの理由で機関車を停止させなかったこと。さらには、長距離旅客D10220列車の機関車のブレーキ制御装置が故障して速度超過で橋梁に設置したことなど様々な事象が組み合わさって起こったことがわかっている。
三隅鉄橋列車転落事件
発生日1987年4月6日
発生時刻21時ごろ(YCST)
場所国鉄西月兎線西三隅↔月兎神社間
三隅鉄橋
運行者皇立鉄道公社月美兎長距離鉄道運行部
事故種類鉄道脱線事故
事故原因失意による閉塞機器の誤扱い
列車故障
対策EB装置の全車両導入
ATS装置の全営業線導入
早急に自動閉塞化
列車内信号表示装置の導入
防砂塵対策の徹底

事故の経緯

事故以前

国鉄による月美兎↔大京間の超長距離列車運行は1980年の大神修好条約によって開始された。主に月美兎↔大京間での列車を中心として一週間に一本から二本の頻度で十二~三両からなる客車列車と二十両ほどになる貨物列車が運転されていた。当該線区は大東亜と大神国を妨げる桜狐山脈と大神国の中心部を結ぶ線路の特性も兼ね合わせており、本列車も大東亜国内から大神国国内に向かう貨客のほか桜狐以南の都市から月美兎などに向かう乗客などで混雑する線区であった。
一方、この超長距離ルートを複線化したり自動閉塞装置を導入するとコストが非常にかかるため当該線区は自動閉塞装置や複線化はおろかCTCやATSなども未導入であった。また、当該線区で使用されている機関車は老朽化が進んでおり1950年代に開発されたディーゼルカーであり1970年代後半に導入された車両とはことなりいわゆるEB装置は導入されていなかった。
さらにD10220列車が通る西月兎線は砂漠地帯である内蒙古地域を通り、砂塵を列車内に巻き込み列車故障を起こすことが多かった。特に事故が発生した4月上旬はウルハン砂漠などで砂嵐が多発し、視界も悪くなるとともに列車故障の大きな要因となっているD10220列車に使用されていたD10型ディーゼル機関車10号機は当初から月美兎長距離鉄道運行部に配属されており非常に劣悪な環境で用いられたことがわかっている。
事故が発生した三隅鉄橋は三浦峰と兎美山の間にある三隅渓谷に架けられている単線鉄橋である。1965年の当該線区の開業に合わせて開通した全長1200mで標高145mの鉄橋である。当該橋梁はこの線区で最も難工事であり落成まで12年の歳月と120人余りの作業員の命と引き換えに架橋されたものであった。上記の理由で当該橋梁には速度制限45kmが定められていた。しかしながらATS装置などは設置されておらず、しばしば列車が速度超過を起こす事態が発生した。

事故当日

事故当日は低気温などの影響で桜狐山脈の谷に位置する月兎神社駅は大雪に見舞われていた。事故発生直前に月美事業所区に所属するD15型ディーゼル機関車120号機が事臨1209列車として発生現場を含む線区の除雪のために当該区間を走行した。当日の天気は例年通りのー20度台であった。一方、桜狐山脈以南の路線は激しい砂嵐に見舞われており、有視界度は基準値のギリギリを推移していた。
このような中でD10220列車は前日18時に大京を出発したのち第三国境駅で入国審査が行われ大神国側の機関車に車両交換が行われ、定刻より5分遅れで第三国境駅を出発し大神国国内に入った。桜狐山脈越え最初のトンネルである桜狐第四十八隧道に入る前に一度車両点検を行った。この時目立った以上は確認されなかったとされている。その日の14時に桜狐第四十八隧道に入った。当日は、月美兎で大きな祭りが開催されることもあり当列車は通常の客車8両+貨車4両ではなく客車12両で運転が行われていた。それでも列車は満員で特に三等寝台や四等車では人が詰め込まなければ乗れないほどひどかったと駅員が証言している。
DCR6900列車は前日暴風のために欠便した定期DC2009列車の代替運送のために当日の朝3時30分に乗務員二人で西大津湖貨物駅を発車した。この列車は二十八両の貨車を繋いでおり機関車二両で運転された。12時には月美兎第一隧道に入り、月美兎超えが始まった。
20時頃、D10220列車が西三隅駅三番乗り場に入線した。弁当等の補給を行うのと他列車の遅れに伴う遅延の復旧のため40分ほど停車したのち遅れていた三隅行き普通D2034列車と当駅で待ち合わせをした後に当駅駅長から閉塞タブレットを受け取って当該閉塞に進入した。本来であればD10220列車は当区間を一時間半で走り、21時30分頃には月兎神社駅でDCR6900列車と待ち合わせをする予定であった。
一方で駅員Aは当日の朝の朝礼で「DCR6900列車が優先される」との連絡を受けていた。当時この時間帯にこの駅には駅員はAしかおらず、あとは数人の保線作業員が別の詰め所に詰めているだけであった。AはD2034列車の影響で遅れていたDCR6900列車が20時30分頃駅に到着するとタブレットを渡して当該閉塞を開通させた。前述の通り、当該線区にはCTCは導入されておらず当駅の信号も駅員の手作業によって変更するものであったので当駅を20時40分頃に出発した。
そのころD10220列車は事件現場の橋梁に差し掛かる下がり勾配のほぼ直線の区間に差し掛かっていた。ここは橋梁のことも考慮され制限速度は45km/hに定められていた。しかし、列車のブレーキが故障しブレーキ圧が一向にかからないとの緊急無線連絡が司令に入った。この時当列車の速度は79km/hを越えており、橋梁の設計限界90km/hまでギリギリだった。一方でDCR6900列車は何故か停止せず橋梁に進入した。結局どちらも最後まで制動をかけることもなくちょうど橋梁の中ほどで衝突を起こした。
長さ的にはDCR6900列車の12号車以降とD10220列車の8号車以降は橋梁に進入していないはずであるが、どちらも高速度で運動していたことから慣性の法則により橋梁に進入して落下したと考えられている。結局960人の乗員と両車両合わせて20名の乗務員が145m下に落下し、全員が死亡した。ただし、これらは確認できた遺体の数であり、実際には1000人以上の乗客が死亡したと考えられている。

救難活動

司令への無線連絡などから、D10220列車に何らかの異常が発生したことは明らかだったので、当列車の救援のために21時30分頃に月兎神社駅の保線作業員三名が事業用車に乗車して当該閉塞へと向かった。司令はこの時当該閉塞内の列車に対して停止が可能なら停止するように指示していた。保線作業員は入ってから40分後に事故現場に到着し、車両のライトのみが線路上に落ちているのを発見した。不審に思い谷底をライトで照らしてみると列車が墜落し、ぐちゃぐちゃになっている姿を見つけた。
ただちに作業員は無線連絡を行った。無線連絡を受けた司令は当該線区内のすべての車両を退避させた後に、前述のD2034列車と当時三隅駅に留置されていたキハ490型気動車の三両編成を第一次救難列車として当該橋梁に派遣したが、作業員が谷底に降りれるものではなく直ちに管区消防、国家公安局、憲兵隊に応援要請を発した。
憲兵隊は航空自衛部に要請してKF-1戦闘機を用いて当該列車の状況撮影を行ったのちにヘリコプターで谷底に救助要員を降ろした。このとき、降りた一人は「光景がセピア色に見えた。正直戦場となんの代わりのない景色だった」と証言するなどほぼ地獄絵図に近かったとされる。まだ、うめいている人もいたものの医者がヘリコプターに乗ってやってくるまでには全員息絶えたとしている。
遺体の引き上げ作業は翌日の朝から始まったが、状態の悪い遺体などは引き上げられるものではなく途中で体の一部のみと遺体の顔写真を撮影して本人確認とすることとした(この仕方は山岳遭難時に遺体を引き上げられないときに現在でも用いられる方法である)。
翌々日には大東亜の代表者が到着し今後の対応について議論が行われた。結果として心当たりのある遺族を全員第三国境駅近くのグラウンドまで列車で輸送してそこで顔写真と遺体の一部を入れた箱を見せて本人確認してもらうという結末に落ち着いた。このためその翌日には遺体安置所とされていた月美兎立月兎神社高等学校体育館から特輸0001列車に遺体を乗せて第三国境駅まで輸送した。このとき、皇立鉄道公社は数百人体制で当該橋梁を4日で傷ついた部分を修復させ、当該橋梁の安全確認も終わらせるという復旧作業を行った。
遺体は第三国境駅近くのグラウンドで安置されたが、あまりの酷さに本人確認の過程で卒倒する家族などもいたという。また、ご遺体の大部分は谷底へ野ざらしにせざるをえず事故から三年間ほどこの橋梁を通るときには強烈な腐敗臭がしたとされ、この橋梁を通るときには窓を締め切らないといけなくなり、当該橋梁をトロッコ列車が走ることもなくなった。
2007年に遺骨の収容作業が行われ、この事故で死亡した遺族のうち存命人物とのDNA検査を実施して遺骨の返還を行っている。この作業は現在でも収容しておらず約半数に当たる450柱の遺骨はまだ保管されている。

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

Menu

国際社会・各種データ

国際機関

軍事同盟

国際イベント

各国データ

宇宙

宇宙

人物

人物

その他

歴史・設定

歴史

メンバーのみ編集できます