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概要

DAIN(Defensa Aérea Integrada Naval、海軍統合防空)は、第四インターナショナル連邦共和国人民解放軍海軍が策定した戦闘コンセプト。2010年代前半から登場した概念であり、「ネットワーク中心の戦い」に包摂される戦闘コンセプト群の一つである。高速通信が可能なデータリンクシステムによって目標の情報を共有し、あらゆる種類の防空アセットを柔軟に統合運用することで、艦隊の防空戦闘を飛躍的に効率化することが目指されている。

構成


DAINコンセプトにおけるキルチェーンの例
(DAIN-1 ASMDキルチェーン)
DAINコンセプトにおいては、脅威を探知するセンサーと脅威を撃破するシューターを高速データリンクで接続し、キルチェーンと呼ばれる複数のシステムから構成されるより複雑なシステム、いわゆるシステム・オブ・システムズを形成することが重要視されている。センサーとシューターの間に、通信を中継するためのノードが配置される場合もある。通常は艦隊内の各種アセットがセンサー、シューター、ノードの役割を果たすが、必要に応じて、データリンクを経由して他軍種のアセットとも連接することが可能で、他軍種のアセットが連接することでより複雑なキルチェーンが形成される。DAINコンセプトにおいては、DAIN-1、DAIN-2、DAIN-3の3種類のキルチェーンが構想されており、人民解放軍海軍はこれらのキルチェーンを完成させるために膨大な投資を継続している。

高速データリンクシステム

DAINコンセプトを実現するためには、従来よりも格段に高速で通信が可能なデータリンクシステムが必要とされた。これに基づき、近中距離用のED-16データリンクシステムと、中遠距離用のED-18データリンクシステムが開発された。ED-16は、18~27GHz帯を利用して行われる超高速のデータリンクであり、当初はステルス戦闘機向けの編隊内データリンクシステムとして開発されていたものである。このような用途で開発されたため、伝送距離はさほど長くないものの、極めて高速かつ低被探知性に優れた通信を行うことが可能である。ED-18は、1~2GHz帯を利用して行われる高速のデータリンクであり、ED-16と比べると伝送距離と汎用性に優れるが、伝送速度と低被探知性では劣っている。

交戦用情報処理装置

DAINコンセプトを実現するためには、各艦艇に、高速データリンクシステムで送信されてきた情報と自らのセンサー情報を融合させ、他のアセットが探知した目標に対し攻撃を可能とするための特殊な情報処理装置を装備することが必要とされた。これに基づき、SDC-15戦術情報処理装置が開発された。これは既存の艦艇の戦術情報処理装置に連接され、前述したような情報の融合を可能とする装置である。なお、DAINコンセプト策定後に開発されたSDC-16といった戦術情報処理装置では、設計当初よりDAINコンセプトのための情報融合機能が搭載されているため、SDC-15を連接させずともDAINコンセプトのキルチェーンに参加可能である。

DAIN-1

DAIN-1は、近中距離において艦隊の脅威となる対艦ミサイルに対処するためのキルチェーンであり、比較的艦隊から近い距離での交戦を想定したものである。センサーとしては、主に水上艦艇のレーダーが使用され、空母艦載機である早期警戒機や戦闘機のレーダーが上空からさらなる情報を提供する。シューターとしては、水上艦艇の艦対空ミサイルが使用される。DAIN-1キルチェーンにおいては、水上艦・水上艦間、戦闘機・水上艦間ではED-16超高速データリンクシステムが、早期警戒機・水上艦間ではED-18高速データリンクシステムが利用される。各艦艇の探知情報と、早期警戒機や戦闘機による探知情報が艦隊全体で共有され、それに基づき艦対空ミサイルの射撃が行われる。シューターが発射したミサイルを、センサー側の情報を元に誘導することもできる。これにより、自艦のレーダーで探知できていない目標に対するミサイルの射撃も可能となっており、シースキマーや超音速ミサイルといった脅威に対しても交戦の機会を増大させて撃破公算を高めることができる。

DAIN-2

DAIN-2は、主に艦隊の脅威となる対艦ミサイルを搭載した発射母機に対処するためのキルチェーンであり、比較的艦隊から遠い距離での交戦を想定したものである。センサーとしては、主に空母艦載機である早期警戒機や戦闘機のレーダーが使用され、水上艦の長距離捜索レーダーがこれを補助する。シューターとしては、水上艦艇の艦対空ミサイルが使用される。DAIN-2キルチェーンでは、水上艦・水上艦間、戦闘機・水上艦間、戦闘機・早期警戒機間ではED-16超高速データリンクシステムが、早期警戒機・水上艦間ではED-18高速データリンクシステムが利用される。早期警戒機は自身のレーダー探知情報と艦載戦闘機から送信されてきた探知情報を統合し、さらにその情報を水上艦に送信する。この探知情報が艦隊全体で共有され、それに基づき艦対空ミサイルの射撃が行われる。シューターが発射したミサイルを、センサー側の情報を元に誘導することもできる。これにより、スタンドオフ兵器を装備した敵発射母機に対する超水平線射撃が可能となり、艦隊に飛翔してくる脅威を漸減することができる。

DAIN-3

DAIN-3は、主に艦隊の脅威となる対艦ミサイルを搭載した発射母機に対処するためのキルチェーンであり、艦隊からかなり遠い距離での交戦を想定したものである。センサーとしては、主に空母艦載機である早期警戒機や戦闘機のレーダーが使用される。シューターとしては、艦載戦闘機の空対空ミサイルが使用される。通常、電子機器の性能と低被探知性能に優れた第5世代戦闘機がセンサーとして、武装の搭載量に優れた第4世代戦闘機がシューターとして活動し、センサーと早期警戒機の間でED-16データリンクシステムが、早期警戒機とシューターの間でED-18データリンクシステムが利用される。第5世代戦闘機や早期警戒機が探知した目標情報は、早期警戒機で一元的に処理された後、後方の第4世代戦闘機に伝達される。第4世代戦闘機はこの情報を元に空対空ミサイルを発射、空対空ミサイルは早期警戒機の情報を元に誘導される。必要に応じて、第5世代戦闘機も空対空ミサイルを発射する。

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