架空国家を作ろう　第1.1世界線

KPR-500は第四連邦軍が運用している対艦ミサイル。

開発は1989年より始められた。KPR-500は、当時ミサイルの小型化を推進していた第四連邦軍の指示により、KPR-250、KPR-300、KPR-350などの旧式ミサイルを代替するミサイルとして開発が始まった。要求仕様は、発射重量をKPR-300の半分以下である3000kg以下に抑えること、航空機、水上艦、水中からの発射に対応すること、KPR-350同様、インテグラルラムジェットエンジンにより超音速飛行可能なことなどであった。第四連邦海軍はこの頃、高空を飛翔する超音速ミサイルよりも、低空を飛翔する亜音速ミサイルの方が迎撃が困難だという試算に基づき、「シースキマー」と呼ばれる対艦ミサイルを開発していた。射程200km、重量600kg程度のKPR-400、射程500km、重量1250kg程度のKPR-450はこの時期に登場した。KPR-500は敵艦に一定距離まで接近すれば、これらの対艦ミサイルと同程度の高度へ移行し、なおかつより高速であるため、さらに迎撃が困難になると考えられた。

KPR-500-IはKPR-500の第一世代型である。

KPR-500はKPR-350と同様にインテグラル・ロケット・ラムジェットエンジン方式を採用している。固体燃料ロケットブースターにより超音速にまで加速した後、ラムジェットエンジンを作動させて巡航を開始する。巡航速度は高高度で最大マッハ2.5となっている。高高度のみを飛翔して敵艦にほぼ直上から突入する場合、最大射程は600kmに達する。実際には、高高度を500km程度飛翔した後、敵艦からおよそ40kmの地点で低空巡航に切り替わり、海面から10m付近を飛翔する。

KPR-500は、慣性航法と衛星航法を組み合わせた中間誘導の後、アクティブレーダー誘導による終末誘導を行う。双方向データリンクによって、発射後に経路や目標を変更することも可能である。半数必中径はおよそ1mであり、非常に精密な攻撃を可能としている。通常、ミサイルは3発1組で運用される。発射された3発のうち、1発はリーダー機として、高空を飛翔しながら各種センサーで目標を捕捉、この情報を残りの2発に送信する。残りの2発が低空飛行に移行しても、リーダー機は高高度を飛翔し続ける。リーダー機は最終的に、目標上空から急降下して突入する。リーダー機が撃墜された場合は、残りの2発は自分のセンサーを起動し、リーダー機から得ていた情報を元に目標を捜索して各自目標を攻撃する。

弾頭は250kgのRDX爆薬とされている。KPR-500は、KPR-350同様、弾体の運動エネルギーが非常に大きく、これによって航空母艦のような大型の目標でも撃沈が可能である。

派生型として、KPR-500A、KPR-500B、KPR-500Cがある。KPR-500Aは水上艦からの発射を想定しており、固体燃料ロケットブースターを含めておよそ3000kgの発射重量がある。KPR-500Bは潜水艦発射型であり、発射重量はおよそ3200kgである。KPR-500Cは艦載機向けに開発されており、CS-3Cなどが胴体下に1基搭載する。空軍では、ABM-4の名で採用されており、各種戦闘爆撃機が搭載している。発射重量が2700kgに軽量化されている。また、KPR-500Aは地上発射型の派生型が存在し、沿岸部隊に配備されている。

KPR-500-IIはKPR-500-Iを発展させてその能力を向上させた第二世代型である。2009年に登場した。

第二世代型KPR-500では以下のような改良が行われた。
・終末誘導にて従来の方式にパッシブレーダー誘導、赤外線画像誘導を追加した複合シーカーを採用
・アクティブレーダーシーカーをアクティブフェーズドアレイ化
・エンジンを高性能化し射程と飛翔速度を向上
・弾体形状の変更によるステルス化
・エンジンノズルへ推力偏向機構を搭載し機動力を向上

派生型として、KPR-500D、KPR-500E、KPR-500Fがある。KPR-500Dは水上艦からの発射を想定しており、固体燃料ロケットブースターを含めておよそ3000kgの発射重量がある。KPR-500Eは潜水艦発射型であり、発射重量はおよそ3200kgである。KPR-500Fは艦載機向けに開発されており、CS-3Cなどが胴体下に1基搭載する。空軍では、ABM-4Bの名で採用されており、各種戦闘爆撃機が搭載している。発射重量が2700kgに軽量化されている。また、KPR-500DはKPR-500A同様地上発射型の派生型が存在し、沿岸部隊に配備されている。