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(MD-04型ミサイル駆逐艦から発射されるKPR-600A。2019年の11回目の発射試験。)

概要

KPR-600は第四連邦軍が運用している対艦ミサイル。

開発経緯

開発は2006年より始められた。前任のKPR-550は高高度のみを飛翔すれば最大射程がおよそ600kmに達する超音速対艦ミサイルで、発射後しばらくは、敵広域防空ミサイルが空力操舵による軌道が行えない高度30~40km付近を飛翔、その後最終突入段階においては海面から3~5m周辺に急降下し、敵の迎撃をかいくぐる、というコンセプトで開発されており、最大運用射程は高高度飛行500km+低空飛行40kmのおよそ540kmとされていた。開発当初は諸外国の艦対空ミサイルを回避するだけの能力があったものの、今後より強力な艦対空ミサイルが開発されれば、容易に迎撃されることが予測された。

そこで、第四連邦海軍は、「次期スタンドオフ対艦兵装」として、KPR-550に代わる3タイプの兵装の開発を指示した。「1.スクラムジェット推進による高速大射程対艦ミサイル」「2.既存の巡航ミサイルベースの長射程対艦ミサイル」「3.地上と空中から発射可能な対艦弾道ミサイル」の3種類の内、KPR-600は1に該当する兵器である。要求された仕様は、スクラムジェットエンジンを使用して、マッハ8~9で500kmの射程を有する「極超音速対艦ミサイル」、とするもので、当時としては複数の技術的ハードルがあった。KPR-600は2017年に試作初号機が完成、同年より2019年まで合計12回の発射試験を行い、2020年より実戦配備が開始された。

能力

KPR-600の最大の特徴は、スクラムジェットエンジンを採用したことによる圧倒的な高速性能である。ミサイルは発射後、固体燃料ロケットブースターで上昇しつつ超音速まで加速、ブースターを切り離しスクラムジェットエンジンへの推進に移行する。高度およそ35km付近をマッハ8.4の速度で飛行することが可能である。前任のKPR-550は最高飛翔速度がマッハ3.2であったため、飛翔速度はおよそ2.6~2.7倍となっている。これにより、敵艦に与える時間的猶予が大幅に減少している。射程は、高高度のみをマッハ6で飛翔しておよそ750kmで、実際には高高度をマッハ8で飛翔した後、海面付近に降下して飛翔するため、400~500km程度とされている。

KPR-600はKPR-550同様、慣性航法と衛星航法を組み合わせた中間誘導の後、アクティブレーダー誘導+パッシブレーダー誘導+赤外線画像誘導による終末誘導を行う。複数の誘導方式を併用することによって、高い冗長性を確保しており、ECCM能力に優れている。半数必中径はおよそ1mであり、非常に精密な攻撃を可能としている。通常、ミサイルは3発1組で運用される。発射された3発のうち、1発はリーダー機として、高空を飛翔しながら各種センサーで目標を捕捉、この情報を残りの2発に送信する。残りの2発が低空飛行に移行しても、リーダー機は高高度を飛翔し続ける。リーダー機は最終的に、目標上空から急降下して突入する。リーダー機が撃墜された場合は、残りの2発は自分のセンサーを起動し、リーダー機から得ていた情報を元に目標を捜索して各自目標を攻撃する。

弾頭は250kgのRDX爆薬とされている。これは前任者のKPR-550と比較してほぼ同等である。しかし、ミサイルが高速化したことによって圧倒的に運動エネルギーが増大しており、威力は実質的に向上している。亜音速シースキマーとは比較にならない威力であり、大型の装甲艦船であっても問題なく破壊することが可能である。

派生型として、KPR-600A、KPR-600B、KPR-600Cがある。KPR-600Aは水上艦からの発射を想定しており、固体燃料ロケットブースターを含めておよそ3000kgの発射重量がある。KPR-600Bは潜水艦発射型であり、発射重量はおよそ3200kgである。ミサイルは、従来KPR-550を搭載していたVLSより発射される。KPR-600Cは艦載機向けに開発されており、CS-3Cなどが胴体下に1基搭載する。空軍では、ABM-5の名で採用されており、各種戦闘爆撃機が搭載している。発射重量が2700kgに軽量化されている。また、KPR-600Aは地上発射型の派生型が計画されている。

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