最終更新: kingzeputozeta 2021年07月11日(日) 20:10:40履歴
主砲としては60口径130mm速射砲を備えている。発射レートはおよそ毎分40発である。MD-02型が搭載していた130mm連装速射砲の搭載も検討されたが、最終的にはより軽量なこちらが選択された。130mm連装速射砲の重量がおよそ90tなのに対し、こちらの重量は40t以下に軽減されている(本級の後継となるMD-05型では軽量化された130mm連装速射砲を搭載しており、その重量はおよそ70tである)。
主砲の弾薬は即応弾120発に加え、400発が甲板下に搭載可能である。3つの装填ドラムを有しており、弾種を切り替える必要がある場合でも5秒以内に切り替えることが出来る。通常は、近接信管方式の破片効果榴弾、対艦・対地用の徹甲榴弾および多目的榴弾の3種類を搭載している。近年では、これらの砲弾に折りたたみ式の翼とロケット補助推進システムを持たせて射程を延長したモデルが登場しており、そのモデルを使用すれば砲の射程は100kmを超える。
艦対艦/対潜/巡航ミサイル用汎用垂直発射装置は8連装発射機を2基、合計16セルを装備している。ミサイルとしてはKPR-500超音速対艦ミサイル、Игла巡航ミサイル、KPR-550軽対艦ミサイル、KPR-600極超音速ミサイルの搭載に対応している。KPR-550は群体を構成して敵艦に攻撃を行う超音速ミサイルで、高い機動性・抗妨害性を有しているためその迎撃は非常に困難なものとなる。Игла巡航ミサイルは、対地・対水上の様々なミッションに使用可能である。対地上型では3000kmを超える射程を有し、安全圏から敵を攻撃可能である。KPR-550軽対艦ミサイルは、ターボファンを用いて亜音速で飛行するミサイルで、非常にステルス性の高い対艦ミサイルである。小型軽量なため、1つのセルに4発搭載することが出来る。KPR-600極超音速ミサイルはスクラムジェットエンジンを用いてマッハ8.5で飛翔する極超音速ミサイルで、極めて高速ながらKPR-500並の機動性を有するため、迎撃はさらに困難である。本艦の就役当初は、KPR-500とИглаを混成配備していた。
艦対空ミサイル用垂直発射装置は8連装発射機を艦の前方に6基、艦の後方に4基の合計80セルを装備している。ミサイルとしては、Z-500超長距離迎撃ミサイル、ABM-3弾道弾迎撃ミサイル、Z-300長距離迎撃ミサイル、Z-100艦隊防空用迎撃ミサイル、Z-60個艦防衛用迎撃ミサイルなどが搭載できる。Z-60は小型であるため1セルに4基搭載することができる。通常は高価なZ-500とABM-3を少数配備し、Z-300とZ-60を主力対空兵装として搭載する。Z-500はOTH攻撃能力を持つミサイルで、マッハ15以下の飛翔体の迎撃が可能である。サイドスラスターによる高い機動性を有しているため、戦闘機や巡航ミサイルなど小型の目標も迎撃できる。ABM-3はミッドコース飛行段階にある弾道ミサイルを迎撃するためのミサイルである。発射されたミサイルは大気圏外で目標を赤外線画像シーカーに捉え、スラスターで軌道を修正しながら突入、自らの質量で敵のミサイル自体を破砕する。Z-300は大型艦向けにZ-100の上位互換として開発された艦隊防空用の長距離ミサイルである。Z-100は米国のSM-2に類似した特徴を持つミサイルである。Z-60はZ-20を改良して開発された個艦防空用ミサイルである。「Z-60」はデュアルバンドレシーバーによってSバンドとXバンドのレーダーのどちらでも中間誘導が可能で、終末誘導にはアクティブ/セミアクティブ両対応のシーカーを用い、艦艇のXバンドレーダーをイルミネーターとしてセミアクティブレーダー誘導で目標に突入するか、自分のレーダーで敵を捜索しアクティブレーダー誘導で目標を迎撃するかを切り替えることが出来る。射程は60kmである。
近接防空用に2基の複合CIWSを装備する。この複合CIWSは「ZV-3」と呼ばれるシステムである。短距離地対空ミサイル「Z-15」の12連装ランチャー2基と、30mm6連装ガトリングガンを備えている。「Z-15」はパッシブレーダーホーミングと赤外線画像誘導によって誘導される撃ちっ放し式の艦対空ミサイルである。艦のESMシステムで敵対艦ミサイルのアクティブレーダーシーカーの発する電波をとらえてそこに向けてパッシブレーダーシーカーを起動しながら飛翔、その後赤外線画像誘導に切り替えて突入する。高機動かつ高速なミサイルであるため、命中率はかなり高いとされる。「Z-15」の迎撃を掻い潜った敵に対しては、30mm6連装ガトリングガンが攻撃を行う。システムは、Kuバンドの捜索レーダーと射撃管制レーダーを収めたレドームによって照準を行う。このレドームは、捜索レーダーと射撃管制レーダーのアンテナを別々に設けているため、捜索中追尾が可能である。また、これを補完するものとして、光学照準用のTVカメラを有する。
近距離での潜水艦への攻撃を行うために、533mm魚雷発射管を備える。さらに、就役当初より、開発中だったアクティブ魚雷防御システムの搭載スペースが確保されており、2016年の改装で搭載された。これは324mm魚雷発射管より発射されるシステムでである。艦に接近する魚雷は最終突入段階でソナーをアクティブに切り替える。本級ではその瞬間を探知し、高速で小回りの利く魚雷によってこれらを迎撃する。迎撃用の魚雷はスーパーキャビテーションにより200ノット以上の速度で航行可能で、艦のソナーが魚雷を探知した瞬間に発射される。アクティブソナーシーカーとパッシブソナーシーカーにより高い命中率を持つ。
12連装対潜ロケット砲は、ロケット弾の弾頭に爆雷を搭載したもので、およそ7.5kmの射程を有している。これは浅海域を面制圧することが出来るため、沿海域での戦闘で効果を発揮する。MD-04型では、この12連装対潜ロケット砲からの発射に対応した小型対潜ミサイルを運用しており、従来の無誘導爆雷よりも命中精度が大幅に向上している。
主砲の弾薬は即応弾120発に加え、400発が甲板下に搭載可能である。3つの装填ドラムを有しており、弾種を切り替える必要がある場合でも5秒以内に切り替えることが出来る。通常は、近接信管方式の破片効果榴弾、対艦・対地用の徹甲榴弾および多目的榴弾の3種類を搭載している。近年では、これらの砲弾に折りたたみ式の翼とロケット補助推進システムを持たせて射程を延長したモデルが登場しており、そのモデルを使用すれば砲の射程は100kmを超える。
艦対艦/対潜/巡航ミサイル用汎用垂直発射装置は8連装発射機を2基、合計16セルを装備している。ミサイルとしてはKPR-500超音速対艦ミサイル、Игла巡航ミサイル、KPR-550軽対艦ミサイル、KPR-600極超音速ミサイルの搭載に対応している。KPR-550は群体を構成して敵艦に攻撃を行う超音速ミサイルで、高い機動性・抗妨害性を有しているためその迎撃は非常に困難なものとなる。Игла巡航ミサイルは、対地・対水上の様々なミッションに使用可能である。対地上型では3000kmを超える射程を有し、安全圏から敵を攻撃可能である。KPR-550軽対艦ミサイルは、ターボファンを用いて亜音速で飛行するミサイルで、非常にステルス性の高い対艦ミサイルである。小型軽量なため、1つのセルに4発搭載することが出来る。KPR-600極超音速ミサイルはスクラムジェットエンジンを用いてマッハ8.5で飛翔する極超音速ミサイルで、極めて高速ながらKPR-500並の機動性を有するため、迎撃はさらに困難である。本艦の就役当初は、KPR-500とИглаを混成配備していた。
艦対空ミサイル用垂直発射装置は8連装発射機を艦の前方に6基、艦の後方に4基の合計80セルを装備している。ミサイルとしては、Z-500超長距離迎撃ミサイル、ABM-3弾道弾迎撃ミサイル、Z-300長距離迎撃ミサイル、Z-100艦隊防空用迎撃ミサイル、Z-60個艦防衛用迎撃ミサイルなどが搭載できる。Z-60は小型であるため1セルに4基搭載することができる。通常は高価なZ-500とABM-3を少数配備し、Z-300とZ-60を主力対空兵装として搭載する。Z-500はOTH攻撃能力を持つミサイルで、マッハ15以下の飛翔体の迎撃が可能である。サイドスラスターによる高い機動性を有しているため、戦闘機や巡航ミサイルなど小型の目標も迎撃できる。ABM-3はミッドコース飛行段階にある弾道ミサイルを迎撃するためのミサイルである。発射されたミサイルは大気圏外で目標を赤外線画像シーカーに捉え、スラスターで軌道を修正しながら突入、自らの質量で敵のミサイル自体を破砕する。Z-300は大型艦向けにZ-100の上位互換として開発された艦隊防空用の長距離ミサイルである。Z-100は米国のSM-2に類似した特徴を持つミサイルである。Z-60はZ-20を改良して開発された個艦防空用ミサイルである。「Z-60」はデュアルバンドレシーバーによってSバンドとXバンドのレーダーのどちらでも中間誘導が可能で、終末誘導にはアクティブ/セミアクティブ両対応のシーカーを用い、艦艇のXバンドレーダーをイルミネーターとしてセミアクティブレーダー誘導で目標に突入するか、自分のレーダーで敵を捜索しアクティブレーダー誘導で目標を迎撃するかを切り替えることが出来る。射程は60kmである。
近接防空用に2基の複合CIWSを装備する。この複合CIWSは「ZV-3」と呼ばれるシステムである。短距離地対空ミサイル「Z-15」の12連装ランチャー2基と、30mm6連装ガトリングガンを備えている。「Z-15」はパッシブレーダーホーミングと赤外線画像誘導によって誘導される撃ちっ放し式の艦対空ミサイルである。艦のESMシステムで敵対艦ミサイルのアクティブレーダーシーカーの発する電波をとらえてそこに向けてパッシブレーダーシーカーを起動しながら飛翔、その後赤外線画像誘導に切り替えて突入する。高機動かつ高速なミサイルであるため、命中率はかなり高いとされる。「Z-15」の迎撃を掻い潜った敵に対しては、30mm6連装ガトリングガンが攻撃を行う。システムは、Kuバンドの捜索レーダーと射撃管制レーダーを収めたレドームによって照準を行う。このレドームは、捜索レーダーと射撃管制レーダーのアンテナを別々に設けているため、捜索中追尾が可能である。また、これを補完するものとして、光学照準用のTVカメラを有する。
近距離での潜水艦への攻撃を行うために、533mm魚雷発射管を備える。さらに、就役当初より、開発中だったアクティブ魚雷防御システムの搭載スペースが確保されており、2016年の改装で搭載された。これは324mm魚雷発射管より発射されるシステムでである。艦に接近する魚雷は最終突入段階でソナーをアクティブに切り替える。本級ではその瞬間を探知し、高速で小回りの利く魚雷によってこれらを迎撃する。迎撃用の魚雷はスーパーキャビテーションにより200ノット以上の速度で航行可能で、艦のソナーが魚雷を探知した瞬間に発射される。アクティブソナーシーカーとパッシブソナーシーカーにより高い命中率を持つ。
12連装対潜ロケット砲は、ロケット弾の弾頭に爆雷を搭載したもので、およそ7.5kmの射程を有している。これは浅海域を面制圧することが出来るため、沿海域での戦闘で効果を発揮する。MD-04型では、この12連装対潜ロケット砲からの発射に対応した小型対潜ミサイルを運用しており、従来の無誘導爆雷よりも命中精度が大幅に向上している。
艦後方に大型のヘリコプター甲板と格納庫を有していて、Pv-86哨戒ヘリコプターが2機運用可能である。通常は1機が哨戒、1機は整備、という方法で運用される。もちろん、実戦では2機同時運用も行われる。
Pv-86はソノブイ投射機、魚雷または爆雷、レーダー、磁器探知機などを統合しており、単独でハンターキラーを兼任することができる。また、小型舟艇の追跡と攻撃のため、ATM-3対舟艇ミサイルを搭載することもできる。
このほか、必要に応じてPv-86の各種派生型である早期警戒ヘリ型や強襲ヘリ型を運用可能である。
Pv-86はソノブイ投射機、魚雷または爆雷、レーダー、磁器探知機などを統合しており、単独でハンターキラーを兼任することができる。また、小型舟艇の追跡と攻撃のため、ATM-3対舟艇ミサイルを搭載することもできる。
このほか、必要に応じてPv-86の各種派生型である早期警戒ヘリ型や強襲ヘリ型を運用可能である。
MD-04型は、ステルス性を強く意識した船体となっている。マストなどを始めとする艦上構造物の多くは傾斜している。これによって、正面から艦を見た際、ひし型に近い形状となっており、敵の対水上レーダーのレーダー波が艦に当たっても、上空へと反射する構造となっている。また、多くの武装がVLS化されている他、主砲やCIWSなどもステルス性を意識した形状となっており、艦上構造物のレーダー反射面積は従来と比較してかなり低くなっている。
MD-04型は、従来の第四連邦海軍の艦艇同様、COGAG方式を採用している。出力20MWのガスタービンエンジン4基を搭載している。MD-04型の機関は、ガスタービンの排熱を回収して蒸気タービンを駆動するシステムによって、高い熱効率を有する。推進には、可変ピッチプロペラスクリュー2基を駆動する。
また、艦内電源用に、3000kWのガスタービン発電機を4基搭載している。
また、艦内電源用に、3000kWのガスタービン発電機を4基搭載している。
MD-04型の最大の特徴とも呼べるのが、第四連邦版イージスとも呼ばれる「ティーグル」システムを搭載し、これを中核に艦を構成していることである。「ティーグル」は、目標の探知、脅威度の識別、交戦の指示、兵装の使用までを管制することができるシステムとして開発され、各種センサーおよび兵装と結合している。「ティーグル」は、防空のみならず、対艦、対潜などの各種領域についても統合して管制でき、個艦の戦闘能力・戦闘効率を最大限引き上げている。ティーグルシステムは、以下の要素から成り立っている。
・センサーおよびセンサー処理装置(例:レーダーと反射波処理装置、ソナーと音響処理装置など)
・戦術情報処理装置
・統合兵装管制システム
・射撃指揮装置
ティーグルシステムを構成するレーダーとして、就役当初、本級は対空用にはDIRV-1パッシブフェーズドアレイレーダー、DIRV-2パッシブフェーズドアレイレーダー、ZP-3パッシブフェーズドアレイレーダーを、対水上用にはPP-4対水上レーダーを搭載していた。
DIRV-1は本級で初めて搭載されたレーダーで、Sバンドを使用し、300kmを超える探知距離と200を超える同時多目標追尾能力を備えている。MD-04型ではこれを艦上構造物の4面に貼り付け、全周探知を可能にしていた。DIRV-2はセミアクティブレーダー誘導方式の艦対空ミサイルに対し、終末誘導時に目標に連続波を照射するイルミネータとしての役割や、砲射撃指揮装置としての役割も持つ精密監視レーダーで、150km以内の空中目標の探知・追尾を担当した。これらを補完する長距離索敵レーダーとして、500kmを超える探知距離を持つZP-3パッシブフェーズドアレイレーダーが搭載された。これはマスト上部を毎秒36度回転して全周を走査するレーダーで、これもまたSバンドを利用している。PP-3は対水上捜索とシースキマー捜索を目的にした対水上捜索・低空警戒レーダーで、Cバンドで動作するものだった。
ティーグルシステムを構成するソナーとして、本級は航行・対機雷用の高周波ソナー、艦首装備の大出力低周波ソナー、曳航式の可変深度ソナーの3種を備えている。これにより本艦はマルチバンドソナーを搭載する艦となっている。この装備は対潜能力を重視して建造された前級より受け継がれたもので、艦首の低周波ソナーは変温層をも通過する出力によって50kmもの探知距離を実現、さらに曳航式の可変震度ソナーはこれよりもさらに探知距離が長いとされている。
戦術情報処理装置は、目標の優先度・脅威度を自動で判定する「脅威度判定システム」、攻撃・迎撃目標について対処するかどうか意思決定を行う「指揮決定システム」を統合している。システムには、目標を迎撃あるいは攻撃するかどうかをオペレーターが決定するマニュアルモードと、コンピュータが自動で決定するオートモードが存在している。ただし、意思決定能力のお速度と正確さにおいてはオペレーターよりもコンピュータの方が何倍も優れており、平時にマニュアルモードを利用しているのは、コンピュータが迎撃した場合の責任問題を回避するためだとされている。
統合兵装管制システムは、攻撃・迎撃の判断がなされたとき、ミサイルを選定し、ランチャーに発射指令を送るシステムである。そして、発射されたミサイルは、各種射撃管制装置の指示を受けて、目標を攻撃する。
データリンクシステムは海軍が開発した「ポセイドン」戦術データリンクシステムを使用する。これはUHF帯を使用した高速大容量通信によって実現したシステムで、サブミリ秒単位でセンサーの情報を共有することが可能になっている。これは地上軍の「アレス」戦術データリンクシステム、航空宇宙軍の「ゲルメス」戦術データリンクシステムと互換性がある。これによって、各種センサーの情報をリアルタイムで共有されてそれに基づいた交戦が可能になっている。例えば、2019年に行われた大西洋中部での演習では、艦のレーダーの探知圏外にある、RAC-04型艦載機のRO-40が探知した空中目標に対し、長射程のSAMを発射し、これを撃墜することが出来ている。
また、作戦用データリンクシステムとして従来型の「統合地球規模作戦指揮システム」に対応する。これは、国家級司令部、戦略級司令部などの後方の司令部と、前線の作戦級部隊の指揮官が分単位で情報共有可能な高度に自動化されたシステムであり、戦略レベルにおいての決定を前線で迅速に実現すること、前線での状況を基に柔軟に戦略レベルの決定を行うことを可能にしている。
・センサーおよびセンサー処理装置(例:レーダーと反射波処理装置、ソナーと音響処理装置など)
・戦術情報処理装置
・統合兵装管制システム
・射撃指揮装置
ティーグルシステムを構成するレーダーとして、就役当初、本級は対空用にはDIRV-1パッシブフェーズドアレイレーダー、DIRV-2パッシブフェーズドアレイレーダー、ZP-3パッシブフェーズドアレイレーダーを、対水上用にはPP-4対水上レーダーを搭載していた。
DIRV-1は本級で初めて搭載されたレーダーで、Sバンドを使用し、300kmを超える探知距離と200を超える同時多目標追尾能力を備えている。MD-04型ではこれを艦上構造物の4面に貼り付け、全周探知を可能にしていた。DIRV-2はセミアクティブレーダー誘導方式の艦対空ミサイルに対し、終末誘導時に目標に連続波を照射するイルミネータとしての役割や、砲射撃指揮装置としての役割も持つ精密監視レーダーで、150km以内の空中目標の探知・追尾を担当した。これらを補完する長距離索敵レーダーとして、500kmを超える探知距離を持つZP-3パッシブフェーズドアレイレーダーが搭載された。これはマスト上部を毎秒36度回転して全周を走査するレーダーで、これもまたSバンドを利用している。PP-3は対水上捜索とシースキマー捜索を目的にした対水上捜索・低空警戒レーダーで、Cバンドで動作するものだった。
ティーグルシステムを構成するソナーとして、本級は航行・対機雷用の高周波ソナー、艦首装備の大出力低周波ソナー、曳航式の可変深度ソナーの3種を備えている。これにより本艦はマルチバンドソナーを搭載する艦となっている。この装備は対潜能力を重視して建造された前級より受け継がれたもので、艦首の低周波ソナーは変温層をも通過する出力によって50kmもの探知距離を実現、さらに曳航式の可変震度ソナーはこれよりもさらに探知距離が長いとされている。
戦術情報処理装置は、目標の優先度・脅威度を自動で判定する「脅威度判定システム」、攻撃・迎撃目標について対処するかどうか意思決定を行う「指揮決定システム」を統合している。システムには、目標を迎撃あるいは攻撃するかどうかをオペレーターが決定するマニュアルモードと、コンピュータが自動で決定するオートモードが存在している。ただし、意思決定能力のお速度と正確さにおいてはオペレーターよりもコンピュータの方が何倍も優れており、平時にマニュアルモードを利用しているのは、コンピュータが迎撃した場合の責任問題を回避するためだとされている。
統合兵装管制システムは、攻撃・迎撃の判断がなされたとき、ミサイルを選定し、ランチャーに発射指令を送るシステムである。そして、発射されたミサイルは、各種射撃管制装置の指示を受けて、目標を攻撃する。
データリンクシステムは海軍が開発した「ポセイドン」戦術データリンクシステムを使用する。これはUHF帯を使用した高速大容量通信によって実現したシステムで、サブミリ秒単位でセンサーの情報を共有することが可能になっている。これは地上軍の「アレス」戦術データリンクシステム、航空宇宙軍の「ゲルメス」戦術データリンクシステムと互換性がある。これによって、各種センサーの情報をリアルタイムで共有されてそれに基づいた交戦が可能になっている。例えば、2019年に行われた大西洋中部での演習では、艦のレーダーの探知圏外にある、RAC-04型艦載機のRO-40が探知した空中目標に対し、長射程のSAMを発射し、これを撃墜することが出来ている。
また、作戦用データリンクシステムとして従来型の「統合地球規模作戦指揮システム」に対応する。これは、国家級司令部、戦略級司令部などの後方の司令部と、前線の作戦級部隊の指揮官が分単位で情報共有可能な高度に自動化されたシステムであり、戦略レベルにおいての決定を前線で迅速に実現すること、前線での状況を基に柔軟に戦略レベルの決定を行うことを可能にしている。
コメントをかく