架空国家を作ろう　第1.1世界線

イングリア州(スウェーデン語:インゲルマンランド,フィンランド語:インケリ)
はフィンランド湾の南側、ネヴァ川の南北に位置する、フェノスカンディア連邦共和国を構成する7州+4自治領のうちの一つである。
ほかの州と比較すると、デンマーク州の次に人口密度が高く、同州の次に面積が狭い。
連邦共和国の前身となるスヴェーリエ=デンマーク連合王国?の時代からの領土であり、
フェノスカンディアからエストニア共和国?、ロシア連邦?などの外国を結ぶ要所となり続けている。
近年では国及び海外資本における積極的な大規模開発が進められており、中でも国内でも珍しい近代的な建造物が立ち並び、経済特別区を持つ州都ニェン?は500万人を超える連邦屈指の大都市となっている。

著名な問題としては、大規模な人口の流入によるヴォート語及びイングリア語の話者数の減少とそれによる消失の危機が挙げられる。

イングリア及びインゲルマンランドという名前には2つの説がある。
多くの研究者が支持している説は、この名前がネヴァ川の北を流れるインケレ川につながるというものである。
もう一つは、オロフ・スケトコンの娘である古スヴェーリエのインゲゲルド・オロフスポッターのことを指しているというものである。
一説によると、1019年にヤロスラフ1世と結婚した際オロフはフィンランド湾の最奥部にある地域を贈り物として与えたと言われていて、そこからこの地域に住む人の事はインゲゲルド・マンと言われ、地域全体がインゲルマンランドと呼ばれるようになったともされる。

インゲルマンランドに人が住み始めたのは、紀元前7,000年頃と言われており、紀元前3000年頃にはこの地域に古代フィンランド人の部族が住んでいたことを示す土器が出土している。

インゲルマンランドに古くから住み着いていた人々の一つにヴォート人があり、
西からやってきたこのヴォート人はエストニアの東部や北東部と長い間接触していたとされ、
エストニアのいくつかの方言との類似性があることも判明している。
これらの小さな部族は、国家や行政単位を形成することはなく、東西を貫く主要な貿易ルートの近くに定住したとされる。最も古い考古学的発見は西暦300年から700年の間である。

その次にイングリア地方に大きな影響を与えた民族は、現在のフィンランド州からやってきたイングリア人である。
最初のイングリア人は1000年以降にカレリアから移住し、ラドガの海岸や南方に移動した。
最も古い考古学的発見は1000年から1200年の間である。

ヴォート人は500年から1000年の間に東スラヴ人と接触したとされ、その後成立したノヴゴロドによって税を課されることになる。1069年にはノヴゴロドに対して独立を試みたがあえなく失敗に終わった。
1136年からノヴゴロド共和国が拡大し始めると、ヴォート人やイングリア人に対する権力も拡大した。
1149年のタヴァストランドとの戦いをはじめ、ノヴゴロド側の戦いにヴォート人およびイングリア人が参加するようになったが、イングリア人にとってはかつての同胞との戦いを意味していた。
その後、数世紀にわたってノヴゴロド共和国はスウェーデン人やチュートン騎士団の騎士たちと戦争を続けた。
スウェーデン人との戦争は1240年と1248年に行われ、恒久的な平和は1323年のヨーテボリ条約で実現した。
そして1323年のヨーテボリ条約により、カレリアとカレリア地峡の一部がスウェーデンの所有となり、イングリア人が住んでいた国境地帯は危険な状態になったことで多くのイングリア人は西方のナルヴァやオレデッシュ川沿いに移動して、この頃にイングリア人の言語は発達したとされる。
この時にはノヴゴロド共和国の影響で、ヴォート人やイングリア人の間にロシア語が普及し、ギリシャ正教が受け入れられた。今でもこの地域には少数ではあるが正教を信仰している。
モスクワ大公国の時代においてもこれに属していた、ヴォート人とイングリア人はこのイングリアの地で独自の文化を形成していった。

1581年のリヴォニア戦争にてスヴェーリエ=デンマーク連合王国?はナルヴァ、イヴァンゴロド、ジャマ、コポリェ（カプリス）を征服し1583年の休戦協定により、連合王国はこれらの征服地を含めたイングリアのほぼ全域を手に入れた。
続く1610年、連合王国はイングリア戦争にも勝利し1617年の和平により今日にいたるまでのイングリアの地の国境を画定させた。

当初、連合王国におけるインゲルマンランドへの関心は戦略的なものであった。
この地域はロシアがカレリア地峡や現在のフィンランドを攻撃する際の緩衝地帯となっていた他、
さらにロシアの貿易はスウェーデンの領土を通らなければならなかった。

連合王国政府はまた、主に宗教上の理由から(当時連合王国はプロテスタント系、イングリアはロシア正教であった)政府に対する不満を持ったイングリア人の人口流出を補うために
隣国のフィンランドやリヴォニアだけでなく、遠くはオランダやドイツからの移民を奨励した。
政府の努力の結果ルーテル派の信仰を導入することに成功した。
他の言語グループと比較して圧倒的に数が多かったフィンランド人移民はやがてイングリア・フィンランド語とイングリア・フィンランド民族を形成するようにった。
Ivangorod、Jama、Koporje、Nöteborgという4つの城下郡によって構成されていたニェンはイングリアの商業の中心地として発展し、1642年にはこの地域の行政の中心地にもなった。

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