山並 | |
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艦級概観 | |
艦種 | 掃海艇 |
艦名 | 山並 |
運用者 | 大神国陸軍海戦隊 |
級名 | ''山並型掃海艇' |
建造期間 | 2012年〜 |
就役機関 | 2013年〜 |
建造費 | 180億円 |
建造所 | 大神島重工業 |
性能 | |
排水量 | 660t |
全長 | 63m |
全幅 | 9.8m |
吃水 | 2.5m |
機関 | 南大神MFー12エンジン二基 補助電動機二基 |
出力 | 2200馬力 |
速力 | 14ノット |
乗員 | 48名 |
兵装 | 19式45ミリ機関砲特乙 |
第二次世界大戦まで、機雷とはすなわち触発式の係維機雷であり、これに対する掃海艇は、艦隊の前路掃海を主任務として比較的高速・重装備の鋼製の艇が主流であった。しかし大戦後期から朝鮮戦争にかけて磁気・音響による感応機雷が出現し、触雷を避けるため、1950年代以降、掃海艇の建材としては非磁性化可能な木材が採用されるようになった。
しかしその後、木材の高騰と木船建造技術者の減少を受け、掃海艇のFRP化が模索されるようになり、1972年には世界初のFRP掃海艇としてイギリス海軍の「ウィルトン」が進水した。欧州各国においては、1950年代に木造掃海艇を大量建造して以降、これらが老朽化して更新を必要とするまで15-20年の空白があったため、次世代掃海艇の建造態勢を事実上一から構築する必要があり、したがって木造艇に拘泥する必要が薄かったこともあり、1975年前後から就役を開始した戦後第2世代の掃海艇はFRP艇が多く採用されるようになった。
この流れを受けて、兵部府技術研究本部も、大和48年度より「強化プラスチック(FRP)艇」に関する研究開発を進めており、1978年には初島型(53MSC)の機関部と同寸法の船体が試作された。これは翌年より静的・動的強度試験に供され、特に耐爆試験においては、掃海隊群関係者に大きな感銘を与える結果となった。1982年には、その集大成としてFRP製の試験艇「ときわ」(常備排水量142トン)が建造された。当初、「ときわ」の運航試験は単なる確認作業であり、大和59年度前後にはFRP掃海艇の建造計画が実現するものと考えられていた。しかしこの実艇試験において、当時の技術では、FRPの構造的連続性に伴う水中放射雑音の大きさという宿命的な問題を克服できないことが明らかになり、この時点では採用は見送られた。なお同船は、試験終了後は居住区を拡大するなどの改修を施したうえで、練習船12号(YTE12)として南大神市の海戦隊第1術科学校で運用されており、30年に及ぶ運用実績を重ねた(2016年3月22日除籍)。
しかし2000年前後には、神国においても木船建造技術者の減少が深刻化し、技術継承面の問題が顕在化してきた。またFRP艇では、木造艇と比して約2倍の船齢が可能であり、木造艇の短所である含水により生じる重量増加による燃費悪化がないこととあわせて、ライフサイクルコストの大幅な低減が実現できることから、特に緊縮財政下の情勢からはFRP艇の採用が望まれるようになった。これに伴い、17中期防において建造される4隻の中型掃海艇のうち、前半2隻は13中期防で建造された木造のサウスーカロライナ型(16MSC)の設計で、後半2隻はこれと同等の能力を有するFRP製艇として建造することとなった。これによって建造されたのが本型である。
しかしその後、木材の高騰と木船建造技術者の減少を受け、掃海艇のFRP化が模索されるようになり、1972年には世界初のFRP掃海艇としてイギリス海軍の「ウィルトン」が進水した。欧州各国においては、1950年代に木造掃海艇を大量建造して以降、これらが老朽化して更新を必要とするまで15-20年の空白があったため、次世代掃海艇の建造態勢を事実上一から構築する必要があり、したがって木造艇に拘泥する必要が薄かったこともあり、1975年前後から就役を開始した戦後第2世代の掃海艇はFRP艇が多く採用されるようになった。
この流れを受けて、兵部府技術研究本部も、大和48年度より「強化プラスチック(FRP)艇」に関する研究開発を進めており、1978年には初島型(53MSC)の機関部と同寸法の船体が試作された。これは翌年より静的・動的強度試験に供され、特に耐爆試験においては、掃海隊群関係者に大きな感銘を与える結果となった。1982年には、その集大成としてFRP製の試験艇「ときわ」(常備排水量142トン)が建造された。当初、「ときわ」の運航試験は単なる確認作業であり、大和59年度前後にはFRP掃海艇の建造計画が実現するものと考えられていた。しかしこの実艇試験において、当時の技術では、FRPの構造的連続性に伴う水中放射雑音の大きさという宿命的な問題を克服できないことが明らかになり、この時点では採用は見送られた。なお同船は、試験終了後は居住区を拡大するなどの改修を施したうえで、練習船12号(YTE12)として南大神市の海戦隊第1術科学校で運用されており、30年に及ぶ運用実績を重ねた(2016年3月22日除籍)。
しかし2000年前後には、神国においても木船建造技術者の減少が深刻化し、技術継承面の問題が顕在化してきた。またFRP艇では、木造艇と比して約2倍の船齢が可能であり、木造艇の短所である含水により生じる重量増加による燃費悪化がないこととあわせて、ライフサイクルコストの大幅な低減が実現できることから、特に緊縮財政下の情勢からはFRP艇の採用が望まれるようになった。これに伴い、17中期防において建造される4隻の中型掃海艇のうち、前半2隻は13中期防で建造された木造のサウスーカロライナ型(16MSC)の設計で、後半2隻はこれと同等の能力を有するFRP製艇として建造することとなった。これによって建造されたのが本型である。
上記の経緯により、本型では船体構造にガラス繊維強化プラスチック(GFRP)を採用している。これにより、本型は神国海戦隊掃海艇初のFRP船となっている。FRPの構造方式としてはサンドイッチ構造を採用した。これはFRPとしては水中放射雑音低減能力に優れているとされており、表皮はガラス繊維およびビニルエステル樹脂、またキーポイントとなる心材には高密度ポリ塩化ビニルが採用された。また成形法としては、神国鋼管が研究してきた真空樹脂含浸製造(VaRTM)法が適用されている。建造にあたっては、まず主船体が3ブロックに分けて建造され、これを二次接着によって接合したのち、船首楼ブロックと上部構造物ブロックを搭載するという過程が踏まれている。
主機・電源系は16MSCと同構成とされており、主機関としては60MSC(はつしま型18番艇)以来の南大神重工業製MFー12シリーズ非磁性ディーゼルエンジンが、また主発電機としては磁気掃海電源を兼用する400キロワットの発電機4基が搭載される。掃海・掃討における低速航走時に補助電気推進装置を使用することや定点保持機能も同様である。
なお、1番艇には、就役後の実海域において船体強度の健全性を監視するための構造モニタリング装置が装備された。
主機・電源系は16MSCと同構成とされており、主機関としては60MSC(はつしま型18番艇)以来の南大神重工業製MFー12シリーズ非磁性ディーゼルエンジンが、また主発電機としては磁気掃海電源を兼用する400キロワットの発電機4基が搭載される。掃海・掃討における低速航走時に補助電気推進装置を使用することや定点保持機能も同様である。
なお、1番艇には、就役後の実海域において船体強度の健全性を監視するための構造モニタリング装置が装備された。
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