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エルモシージョ級ミサイルフリゲート
要目
全長140m
全幅17.5m
喫水5.4m
排水量4600t(基準排水量)
5500t(満載排水量)
速力30ノット
乗員180名
搭載兵装建造当初(前期型):
62口径76mm連装速射砲1門
533mm8連装垂直発射装置2基
240mm8連装垂直発射装置4基
23mm6砲身機関砲2基
艦対艦ミサイル用4連装ランチャー2基
324mm3連装魚雷発射管2基

建造当初(後期型):
70口径130mm速射砲1門
533mm8連装垂直発射装置4基
23mm6砲身機関砲2基
艦対艦ミサイル用4連装ランチャー2基
324mm3連装魚雷発射管2基

改修後:
70口径130mm速射砲1門
遠隔操作式30mm機関砲2基
533mm8連装垂直発射装置4基
近接防空ミサイル用11連装ランチャー2基
艦対艦ミサイル用4連装ランチャー2基
324mm3連装魚雷発射管2基
機関方式COGAG方式

概要

エルモシージョ級ミサイルフリゲートは、第四インターナショナル連邦共和国人民解放軍海軍が運用するミサイルフリゲート。なお、同国海軍では戦闘艦艇について独自の分類が行われており、それに基づけば対潜駆逐艦に類別されている。第四インターナショナル連邦共和国人民解放軍海軍の艦艇として初めて、国産化された統合戦闘システム(戦術情報処理装置、センサー類、兵装類などを連接させたシステム)を搭載した艦艇である。このため、第四インターナショナル連邦共和国人民解放軍海軍初の現代的な国産戦闘艦とも呼ばれている。なお、第四インターナショナル連邦共和国人民解放軍では、1〜6番艦を前期型、7〜12番艦を後期型とし、それぞれ別の艦級として分類する場合がある(この場合、後期型の6隻はキングストン級と呼称される)が、このページでは1〜12番艦全てを同一の艦級として扱う形で記述を行う。

能力

装備

C4ISR・データリンクシステム
エルモシージョ級は、第四インターナショナル連邦共和国人民解放軍海軍の国産艦艇として初めて、戦術情報処理装置、センサー類、兵装類を一つのシステムとして連接させた統合戦闘システムを搭載した艦艇である。統合戦闘システムの開発に際しては高度な技術力が必要とされ、第四インターナショナル連邦共和国では80年代から近代的な艦艇の製造のために開発が進められていたものの上層部の無理解と基礎的な技術力の低さから独力での開発は難航した。90年代にソビエト連邦から戦闘艦艇を輸入・研究すると共に、経済成長に伴い国内の電子分野の技術力が向上、これによりようやく統合戦闘システムの国産化の目途がついた。

エルモシージョ級の前期型では、戦術情報処理装置としてSDC-01を搭載した。SDC-01は、メインフレーム型の集中処理装置であり、既に分散コンピューティングが主流となっていた当時ではやや時代遅れの代物であった。このためエルモシージョ級の後期型では新型のSDC-05が搭載された。SDC-05では複数のワークステーションによる分散コンピューティング方式が導入された。各ワークステーションは、ローカル・エリア・ネットワークを経由して各種センサーや武器システムを統合した機能別のサブシステムと連接されており、これを管制することが可能だった。

統合戦闘システムのコンソールとしては、対空戦用と対潜戦用に1基ずつが用意された。本級では後述するようにレーダーやソナーなどのセンサーが多数搭載されているが、全てのレーダーの情報は対空戦用統合戦闘システムの情報処理装置に、全てのソナーの情報は対潜戦用統合戦闘システムの情報処理装置に送信され、それぞれ統合処理された。さらにその情報を元に、自動で使用すべき武器の割り当てなどが行えた。

近代化改修後のエルモシージョ級は、戦術情報処理装置としてSDC-09を搭載する。SDC-09は、完全オープンアーキテクチャ化・商用オフザシェルフ化された戦術情報処理装置であり、複数のワークステーションによる分散コンピューティングでの情報処理を行うことが可能である。各ワークステーションは、ローカル・エリア・ネットワークを経由して各種センサーや武器システムを統合した機能別のサブシステム(対空戦用や対潜戦用など)と連接されている。

2023年より第二次近代化改修が開始されており、この改修ではエルモシージョ級にSDC-15戦術情報処理装置が搭載される。SDC-15は後述するED-16やED-18といったデータリンクシステムによって受け取ったターゲティングの精度の探知情報を、自艦のセンサー情報と融合処理し、それらの情報を元に交戦を可能とする特別な情報処理装置である。この装置はSDC-09戦術情報処理装置に連接され、これによりいわゆるDAIN(海軍統合防空)コンセプトにおけるキルチェーンに参加可能となる。

エルモシージョ級の前期型では、センサーとして、RAB-01長距離捜索アクティブフェーズドアレイレーダー、RCIB-95射撃管制レーダー、RMB-03多機能レーダー、SB-97中周波ソナーシステム、SB-96曳航式可変深度ソナーシステムなどが搭載されていた。

RAB-01は第四インターナショナル連邦共和国人民解放軍海軍の艦艇が搭載した初のアクティブフェーズドアレイレーダーである。長距離捜索を目的とし、周波数帯としてはLバンドを利用する。2面のアンテナを背中合わせにしてマスト上部に搭載しており、通常時は毎分8回転、戦闘時は毎分16回転の速度で全周を旋回し走査する。最大200km先の戦闘機や50km先の対艦ミサイルを探知でき、同時に32目標を追尾できる。

RCIB-95は個艦防空ミサイルの射撃管制のために使用されるレーダーシステムで、Cバンドを用いる捕捉用とXバンドを用いる指令誘導用の2種類のパッシブフェーズドアレイレーダーから構成される。システムは艦の前後に1基ずつ配置される。捕捉用レーダーは最大20km先の対艦ミサイルを探知でき、1基につき同時に24目標を追尾できる。指令誘導用レーダーは1基につき同時に6目標を追尾でき、迎撃対象2目標と迎撃ミサイル4発を同時追尾し、迎撃ミサイルに必要な諸元を送信することで指令誘導を行う。MBA-95個艦防空ミサイルにはトランスポンダが装備されており、システムはトランスポンダの情報を元に大まかな迎撃ミサイルの位置を把握し、迎撃用のミサイルをRCIB-95の指令誘導用レーダーで追跡するのに必要な時間を短縮している。

RMB-03は、マスト上部に装備された、対水上/低空捜索を目的とするリニアアレイアンテナを利用したパルスドップラーレーダーである。周波数帯としてはCバンドを利用する。優れたクラッタ除去能力を有しており、悪天候下でも海面に浮くブイのような小目標を探知することができる。シースキマー型の対艦ミサイル大の目標に対する探知距離は、最大で40~50km程度とされている(ただし実戦では、シースキマー型の対艦ミサイルは超低空を飛翔するため、電波地平線外から探知することが困難な場合も多い)。

SB-97は、バウ・ソナー方式で船体に装備されるソナーシステムである。これは、第四インターナショナル連邦共和国国産の中周波ソナーシステムであり、周波数帯としては6〜8キロヘルツ帯を使用する。最大探知距離はおよそ16kmで、近距離における潜水艦への警戒と短魚雷の射撃指揮に使用され、曳航式ソナーや哨戒ヘリコプターを補完する。

SB-96は、艦後部から曳航される曳航式可変深度ソナーシステムである。全長はおよそ90m、直径はおよそ9cm、周波数帯としては、アクティブ・ソナーモードの場合0.95~2.1キロヘルツ、パッシブ・ソナーモードの場合0.1~2.1キロヘルツを使用する。極力母艦の運動性能を制限しないように設計されているため、最大30ノットでの曳航に耐えられる。理想的な条件下においては、最大で55〜70km先(第1CZ付近)の敵潜水艦を探知することが可能と目されている。

エルモシージョ級の後期型では、射撃管制レーダーがRCIB-05射撃管制レーダーに、バウ・ソナーがSB-05中周波ソナーシステムに換装されていた。

RCIB-05は、射撃管制を目的とするアクティブフェーズドアレイレーダーである。これは連続波照射によって終末誘導段階の艦対空ミサイルをセミアクティブレーダー誘導する、所謂イルミネーターの役割を持つレーダーで、エルモシージョ級の後期型に搭載されたモデルでは一辺1mの正方形状のスペースに1500以上の送受信モジュールが敷き詰められている。周波数帯としてはXバンドを利用する。1面につき4個の目標にミサイルをセミアクティブレーダー誘導で誘導することが可能であり、2基合わせて最大8個の空中目標にミサイルを誘導可能である。

SB-05は、バウ・ソナー方式で船体に装備されるソナーシステムである。これは、第四インターナショナル連邦共和国国産の中周波ソナーシステムであり、周波数帯としては6〜8キロヘルツ帯を使用する。最大探知距離はおよそ32kmで、近距離における潜水艦への警戒と短魚雷の射撃指揮に使用され、曳航式ソナーや哨戒ヘリコプターを補完する。

近代化改修を受けたエルモシージョ級では、センサーとして、長距離捜索レーダーがRMB-11長距離捜索アクティブフェーズドアレイレーダーに、曳航式ソナーがSB-09曳航式可変深度ソナーシステムに換装されている。

RMB-11は、RAB-01を代替するために開発された、長距離捜索を目的とするアクティブフェーズドアレイレーダーである。これは、2004年より建造されたベニート・フアレス級ミサイル駆逐艦やアカプルコ級ミサイルフリゲートに搭載されるファミリー化されたアクティブフェーズドアレイレーダー、「ミシュコアトル」シリーズの派生型であり同ファミリーの第一世代モデルに当たる。「ミシュコアトル」シリーズは、一辺60cmのアンテナ・モジュールを組み合わせて製造され、艦の規模や用途に応じて柔軟にレーダーのサイズを変更できる。例えば、ベニート・フアレス級では一辺3.6mの正方形状のスペースに36枚のアンテナが、アカプルコ級では一辺2.4mの正方形状のスペースに16枚のアンテナがそれぞれ採用されている。RMB-11では、一辺1.8mの正方形状のスペースに9枚のアンテナ・モジュールを配置し、これを回転式の台座上に搭載している。1枚のアンテナ・モジュールには144個の大型送受信モジュールが配置されているため、本級では1296モジュールが搭載されることになる。最大探知距離はRCS1崢度の目標に対して200km以上、同時追尾可能な目標数は50以上とされている。

SB-09は、艦後部から曳航される曳航式ソナーシステムで、2010年代以降に建造された第四インターナショナル連邦共和国の水上戦闘艦で標準装備となっている。全長はおよそ240m、直径はおよそ9cm、周波数帯としては、アクティブ・ソナーモードの場合0.95~2.1キロヘルツ、パッシブ・ソナーモードの場合0.1~2.1キロヘルツを使用する。極力母艦の運動性能を制限しないように設計されているため、最大30ノットでの曳航に耐えられる。理想的な条件下においては、最大で110~130km先(第2CZ付近)の敵潜水艦を探知することが可能と目されている。また、僚艦とのデータリンクによって、バイスタティックないしはマルチスタティックソナーとして運用することが可能である。

2023年より第二次近代化改修が開始されており、この改修ではエルモシージョ級に艦隊防空能力が付与されることとなった。第二次近代化改修後のエルモシージョ級では、長距離捜索レーダーがRMB-17長距離捜索アクティブフェーズドアレイレーダーに換装されて探知能力が向上することとなった。

RMB-17は、RMB-11と同じ「ミシュコアトル」シリーズの派生型であり同ファミリーの第二世代モデルに当たる。サイズやモジュール数はRMB-11から変化していないが、第一世代モデルと比較して、送受信モジュールが砒化ガリウムから窒化ガリウムに更新されたことで出力が増強されている。このため、最大探知距離はRCS1崢度の目標に対して300km以上、同時追尾可能な目標数は50以上とされている。

マスト上部には各種通信アンテナが装備されていた。エルモシージョ級の前期型では、90年代後半から2000年代初頭にかけて第四インターナショナル連邦共和国人民解放軍海軍で主流であったED-96データリンクシステムが運用可能とされていた。ED-96はHFないしはVHF帯を利用し、同時に32のユニットが接続、最大2.5kbpsの速度で通信が可能なデータリンクシステムで、艦隊規模で運用された。これに加え、哨戒ヘリとのデータリンクのためにED-95データリンクシステムが運用可能とされており、EHF帯を利用してソノブイなどの情報を母艦に送信することが可能だった。

近代化改修後のエルモシージョ級では、より近代的な汎用戦術データリンクシステムであるED-07に対応している。ED-07はUHF帯を使用する汎用戦術データリンクであり、UHF帯の時分割多元接続を利用して最大で200kbps(後に500kbpsや1Mbpsのモードが追加)で通信可能である。他の艦艇や艦載機、さらには戦闘機や早期警戒管制機などの他軍種のユニットとの間でもトラッキングの精度での情報共有を可能とする新しい戦術データリンクであり、これにより各部隊の相互運用性が大幅に改善されている。

2023年より第二次近代化改修が開始されており、この改修ではエルモシージョ級により強力なデータリンクシステムであるED-16とED-18の運用能力が付加されることとなった。

ED-16はEHF帯を利用する非常に高速かつ極めて秘匿性に優れたデータリンクシステムで、当初はステルス戦闘機の編隊内データリンクシステムとして開発された。艦隊内では、戦闘空中哨戒中の艦載戦闘機や近距離の友軍の艦艇から直接情報を受け取るのに使用される。ターゲティングの精度で目標の情報を共有可能であるため、受け取った情報を元に自艦のレーダーで再探知などを行わずともミサイルを射撃し目標を撃破することが可能である。

ED-18はUHF帯を利用する比較的高速なデータリンクシステムである。データストリームの多重化と新しい秘匿技術による従来よりも高速(200km先のユニットに2Mbpsの速度でデータを共有可能)かつセキュアな通信を実現している他、メッシュ化によって自身で通信をリレーすることが可能となっており、システム全体の抗堪性に優れる他、見通し線外に対する通信も容易となっている。主に艦載早期警戒機や艦隊外のユニットから情報を受け取るのに使用される。ED-16と同様、ターゲティングの精度で目標の情報を共有可能であるため、受け取った情報を元に自艦のレーダーで再探知などを行わずともミサイルを射撃し目標を撃破することが可能である。
対地/対水上兵装
前期型では建造当初、船体前部にCN-80 76mm連装速射砲を1基搭載していた。軽量化のため、砲塔の素材は繊維強化プラスチックとなっており、重量はおよそ18tであった。砲塔内は完全に無人化されており、遠隔操作で制御された。砲身長は62口径で、砲口初速は900m/s、射程は通常砲弾使用時でおよそ15kmに達した。50発入りの即応弾用ドラムマガジンが3つ用意されており、3種類の弾薬を即座に切り替えることが可能であった。砲弾には通常は多目的信管が備え付けられており、薬室に装填される際に信管のモードが電気的に設定される仕組みであった。多目的信管は着発信管、時限信管、近接信管などの各種モードで動作することができた。長時間の持続射撃を可能とするため、砲身は水冷式を採用しており、各門毎分120発、合計毎分240発のレートで射撃を行うことができた。

後期型及び近代化改修後の前期型では、艦砲として、船体前部にCN-92 130mm単装速射砲を1基搭載している。軽量化のため、砲塔の素材は繊維強化プラスチックとなっており、重量はおよそ25tである。砲塔内は完全に無人化されており、遠隔操作で制御される。砲身長は70口径で、砲口初速は900m/s、最大射程は通常砲弾使用時でおよそ35km、ロケットアシスト付き誘導滑空砲弾を使用した場合は70km以上に達する。20発入りの即応弾用ドラムマガジンが3つ用意されており、3種類の弾薬を即座に切り替えることが可能である。砲弾には通常は多目的信管が備え付けられており、薬室に装填される際に信管のモードが電気的に設定される。多目的信管は着発信管、時限信管、近接信管などの各種モードで動作することができる。長時間の持続射撃を可能とするため、砲身は水冷式を採用しており、毎分30発のレートで射撃を行うことができる。

また、近代化改修後のエルモシージョ級では、130mm単装速射砲を補う目的で、遠隔操作式30mm機関砲を両弦に1基ずつ、合計2基搭載している。これは、後述するように近代化改修においてSDAB-01近接防空システムがSMAB-12近接防空システムに換装され、従来SDAB-01が担っていた対舟艇射撃を担う機関砲が必要となったため新たに装備されたものである。当初海軍上層部は、本級にはこのような種類の装備は不必要であると考えていた。しかし、諸外国における様々な戦例から、停泊中や出入港作業中のチープキルに対する備えが必要として後日装備が決定された。30mm機関砲はデュアルフィード設計によって2種類の弾薬を任意のタイミングで切り替えることが可能で、毎分250発の速度で連射可能である。

対艦ミサイルとしては、自衛用にMBB-91艦対艦ミサイル用の4連装ランチャー2基を搭載している。MBB-91はハープーンやエグゾセといった諸外国の対艦ミサイルを参考に開発されたコンパクトなシースキマー型の対艦ミサイルである。前期型の6隻ではMBB-91Aが、後期型の6隻ではMBB-91Bが搭載された。シースキミング時の最大射程はMBB-91Aで約140km、MBB-91Bで約200km、高高度を巡航した場合の最大射程はMBB-91Aで約350km、MBB-91Bで約500kmとされている。通常、中間誘導には慣性航法、衛星航法、データリンクを、終末誘導にはアクティブレーダー誘導をそれぞれ利用する。

近代化改修後のエルモシージョ級では、新型対艦ミサイルであるMBB-09艦対艦ミサイル用の4連装ランチャー2基を搭載している。MBB-09はコンパクトかつステルス性に優れた対艦ミサイルであり、シースキミング時の最大射程は約200~250km、高高度を巡航した場合の最大射程は約500~600kmとされている。通常、中間誘導には慣性航法、電波地形照合、衛星航法、データリンクを、終末誘導にはアクティブ/パッシブレーダー誘導と赤外線画像誘導をそれぞれ利用するが、ステルス性を重視する場合、終末誘導においてアクティブレーダー誘導を使用せずに敵艦を攻撃することも可能である。
対空兵装
エルモシージョ級では建造当初、個艦防空ミサイルとしてソビエト連邦の9M331のコピー品であるMBA-95艦対空ミサイルを搭載していた。前期型と後期型で装備方式に差異があり、前期型は専用の240mm垂直発射装置32セルに搭載していた一方、後期型は533mm垂直発射装置の32セル中16セルにクアッドパック形式で搭載していた。この垂直発射装置は第四インターナショナル連邦共和国の国産品で、ソビエト連邦で標準であったリボルバー式ではなく、西側で標準のコンテナ式となっており、これにより容積の有効活用に成功していた。

MBA-95には基本型のMBA-95Aと、第四インターナショナル連邦共和国独自の改良型であるMBA-95Bの2種類が存在しており、エルモシージョ級の前期型ではMBA-95Aが、後期型ではMBA-95Bが搭載された。MBA-95Aは最大射程12km(シースキマーに対しては約5km)、射高10〜6000m、MBA-95Bは最大射程20km(シースキマーに対しては約8km)、射高5〜10000mで、誘導方式としてはMBA-95Aでは全行程で指令誘導方式が、MBA-95Bでは中間誘導として指令誘導方式、終末誘導としてセミアクティブレーダー誘導方式が採用されていた。MBA-95Bでは特にシースキマーへの対処能力に重点が置かれており、MBA-95Aの環状爆風破片効果弾頭よりも効果的な指向性破片効果弾頭の搭載、新型のレーダー/レーザー併用近接信管の採用が行われた。誘導方式についても、当初は終末誘導にはアクティブレーダー誘導方式が採用される予定であったが、当時の第四インターナショナル連邦共和国の電子工学技術では、ミサイルに搭載可能なアンテナのサイズで、なおかつシークラッタを除去してシースキマーを探知可能なレーダーの開発が困難であったこともあり、撃破確実性を優先してセミアクティブレーダー誘導方式の併用となった。

近代化改修を受けたエルモシージョ級では、533mm垂直発射装置32セルのうち16セルにMBA-09艦対空ミサイルが搭載された。これはMBA-95Bを元に射程を大幅に拡大し、機動性と低空目標への対処能力をさらに高めたものであった。MBA-09は、MBA-95B同様、533mm垂直発射装置でのクアッドパックに対応したコンパクトな艦対空ミサイルであり、1セルの垂直発射装置内に最大4発を搭載できる。その最大射程はおよそ60kmだが、対艦ミサイルのような高機動目標に対する有効射程は25km以内の範囲に制限される。誘導方式としては、中間誘導には慣性航法と指令誘導、終末誘導にはアクティブレーダー誘導を採用しており、撃ちっぱなし能力を有する。このため同時多目標対処能力に優れており、実験においては、海面高度で接近する超音速標的2発を含む12発の対艦ミサイルを撃墜することに成功している。

2023年より第二次近代化改修が開始されており、この改修ではエルモシージョ級に艦隊防空能力が付与されることとなった。第二次近代化改修後のエルモシージョ級では、MBA-16艦対空ミサイルが搭載されることとなる。MBA-16は、1段式固体燃料ロケットモーターを採用した広域防空用の艦対空ミサイルであり、その最大射程はおよそ150kmである。直径は310mmであり、533mm垂直発射装置でのデュアルパックに対応するため、1セルにつき最大2発を搭載することが可能である。誘導方式としては、中間誘導には慣性航法、指令誘導、データリンクを、終末誘導にはアクティブレーダー誘導、セミアクティブレーダー誘導、赤外線画像誘導を併用でき、撃ちっ放し能力、超水平線攻撃能力、高いECCM能力を兼ね備え、同時多目標対処能力と対処可能な範囲の両面でMBA-03などの旧来の広域防空用艦対空ミサイルを圧倒している。弾頭は50kgの指向性破片効果弾頭であるが、極めて優秀なシーカー性能により大半の目標に対して直撃が期待でき、このため、対艦弾道ミサイルに対するターミナル・フェイズでの防衛をもこなす性能を持つ。

建造当初のエルモシージョ級では、個艦防空ミサイルの迎撃を掻い潜った敵の対艦ミサイルに対しては、艦の前後に1基ずつ設置された合計2基のSDAB-01近接防空システムが対処することとなっていた。これは、Kuバンドの射撃管制レーダー、可視光カメラと熱線映像装置を統合した電子光学照準装置、23mm6砲身機関砲を統合したシステムであった。23mm6砲身機関砲は2250発入りの弾倉からベルト給弾された23x115mm弾を最大毎分9000発の速度で発射することが可能で、有効射程はおよそ2000mであった。軽便かつ効果的な近接防空システムとして2000年代の第四インターナショナル連邦共和国人民解放軍海軍で標準的な武装となったが、複数目標への対処能力、高速目標への対処能力に不安があったため、2010年代からはSMAB-12近接防空システムに代替されていった。

近代化改修を受けたエルモシージョ級では、SDAB-01に代わり、SMAB-12近接防空システムが装備されている。これは、Xバンドの捜索レーダー、Kuバンドの射撃管制レーダー、可視光カメラと熱線映像装置を統合した電子光学照準装置、11連装ミサイルランチャーを統合したシステムであり、システム単体で最大12の目標を同時追尾でき、脅威度が高い目標から順に迎撃を実施する。ランチャーに搭載されるミサイルは、MAA-05短距離空対空ミサイルを元に開発されたMBA-12近接防空ミサイルである。最大射程はおよそ10kmで、パッシブレーダー誘導と赤外線画像誘導を併用して敵の対艦ミサイルと味方の対空ミサイルを識別し正確な迎撃を行えるため、複数発を連射することも可能である。
対潜兵装
エルモシージョ級の前期型では533mm垂直発射装置の16セル全てが、エルモシージョ級の後期型では同垂直発射装置の32セル中16セルが対潜兵装に割り当てられる。通常、その16セル全てにMBS-88対潜ミサイルが装備されている。MBS-88は、324mm短魚雷を運搬する垂直発射式の対潜ミサイルであり、最大射程はおよそ30~40kmである。弾頭部の魚雷としては、MBS-88AではT87魚雷が、1997年に登場した改良型のMBS-88BではT97魚雷が使用される。T88魚雷はアメリカのMk.46魚雷を模倣して設計された短魚雷であり、斜盤機関を利用して最高45ノットの速度で航行、最大7.5km離れた潜水艦を攻撃することができる。ただし、斜盤機関の駆動には排気が必要不可欠であり、水圧の高い深海において機動性が低下することが問題視された。T88の後継となったT97魚雷は、やはりアメリカのMk.50魚雷の影響を受けて開発された短魚雷であり、液体リチウムと六フッ化硫黄を燃料とする閉サイクル蒸気タービンによって深海で高機動性を発揮できるのが特徴である。

近代化改修を受けたエルモシージョ級では、MBS-88に代わってMBS-07対潜ミサイルが装備されている。MBS-07は、324mm短魚雷を運搬する垂直発射式の対潜ミサイルであり、最大射程はおよそ70kmで、これはおおよそ第1CZに相当する。弾頭部の魚雷としては、MBS-07AではT97魚雷が、2015年に登場した改良型のMBS-07BではT12魚雷が使用される。T12魚雷はT97魚雷の改良型で、センサー部分と信号処理能力をアップグレードし、浅海域の複雑な音響環境に対応しているのが特徴である。

また、近距離の敵潜水艦に対抗するために、両弦に324mm3連装魚雷発射管を1基ずつ備えている。
電子戦装備
エルモシージョ級の開発に際しては対艦ミサイルに対する防御手段として電子戦システムが重視され、とりわけ長距離からの探知が困難なシースキマー型の対艦ミサイルや非常に高速な超音速対艦ミサイルといったリアクションタイムの短い脅威に対抗するため自動化された統合電子戦システムの搭載が求められた。エルモシージョ級は、このような要求に基づき開発されたSGEB-01艦艇電子戦システムを搭載する。これは、脅威電波を探知し、さらに自動で妨害・欺瞞が実施可能な電子戦システムである。システムを構成する各種のアンテナは、艦橋上部に集中配置されている。

SGEB-01は、電波探知装置としてはRARB-01を使用する。これは0.2~2GHzの低周波用アンテナ、2~12GHzの中周波用アンテナ、12~40GHzの高周波用アンテナの3種類の受信用アンテナから構成され、全周360度をカバーすることができる。高感度のフェーズドアレイアンテナによって、標準的なサイズの対艦ミサイルのアクティブレーダーシーカーの発する電波ならば数十km先から、戦闘機の火器管制レーダーの発する電波ならば数百km先から探知でき、それらの脅威の方角を1~2°×1~2°程度の精度で特定することが可能である。

一方、電子妨害装置としては、SCEB-01を使用する。これは、低周波用、中周波用、高周波用の3種類の妨害アンテナを備えており、RARB-01が探知し、制御コンピューターが分析した脅威電波に対し、自動で効果的な妨害ないしは欺瞞を行うことが可能である。

さらなる対抗手段としては、RARB-01と連動したチャフ・フレアディスペンサーが用意されている。ここからは、従来のチャフやフレアはもちろんのこと、自ら電波を放出して艦の位置を欺瞞するアクティブ・デコイや、投棄式の電波妨害装置を射出することも可能となっている。
航空機運用能力
エルモシージョ級では、対潜作戦のシミュレーションに基づき、対潜哨戒ヘリ2機の搭載能力が要求された。艦後部には幅15m×全長25mのヘリパッドが用意されている。ヘリパッド上には、2基の着艦拘束/移送装置が用意されている。拘束装置自体が着艦したヘリの位置や向きを調整する機能を備えるため、複雑な操作が不要で、着艦後の拘束から格納庫への移送までの全ての操作を1名のみで行うことが可能である。格納庫は、2機の同時格納・同時整備に対応したサイズとなっている。

エルモシージョ級は通常、艦載機としてHS-99対潜哨戒ヘリを1機搭載している。これは地上軍のHU-90汎用ヘリコプターをベースに、対水上レーダー、ディッピングソナー、ソノブイ発射機、磁気探知機、対潜ヘリ専用データリンク装置を搭載したものである。エルモシージョ級の前期型では建造当初はHS-99Aを、後期型では建造当初はHS-99Bを、近代化改修後はHS-99Cを搭載している。HS-99Cでは、ヘリ同士の間のデータリンクやヘリと母艦の間のデータリンクによるマルチスタティックソナー運用を可能としている。

設計

船体
本級の船型は、ステルス性に配慮した長船首楼型・傾斜船型となっている。船体と上部構造物は共に7~10°前後傾斜しており、このためナックルラインが前甲板途中から後部のヘリ甲板前端にかけて続いている。本級の設計に際しては、艦上構造物をアルミ合金ないし複合材で製造することが検討されたものの、被弾時のダメージコントロールを考慮した結果、最終的にマストと煙突を除く大部分が鋼製とされている。

船体は13の水密区画に分割されており、そのうちの2つの区画まで浸水しても航行することが可能となっている。弾薬庫や指揮所などの重要区画には、二重の隔壁や、ケブラー、ガラス繊維強化プラスチックからなる弾片防御のための簡易的な装甲が施されている他、重要な配管・配線などは分散配置され、艦内からは可能な限り可燃物が取り除かれている。乗員区画は全て与圧式NBC防護装置を備えた空調システムにより保護されている。
機関
機関方式としては、ネウストラシムイ級を参考にCOGAG方式を、推進器としては2軸の可変ピッチプロペラを採用しており、最大10000馬力を発揮可能なMGB-96ガスタービンエンジン2基と、最大20000馬力を発揮可能なMGB-99ガスタービンエンジン2基を搭載している。巡航時にはMGB-96を2基で、高速航行時にはMGB-99を2基で推進器を駆動する。これにより、巡航速度は22ノット、最大速度は30ノット以上に達する。この速度は、人民解放軍海軍における対潜戦のシミュレーションに基づいて必要とされた数字であった。この他、艦内電源用としては、最大1.5メガワットを発電可能なディーゼル発電機が3基搭載されている。

同型艦

艦名起工進水就役
エルモシージョ
(Hermosillo)
2003年4月8日2004年7月28日2006年2月21日
サルティーヨ
(Saltillo)
2003年6月10日2004年10月6日2006年5月3日
グアダルーペ
(Guadalupe)
2004年2月1日2005年5月25日2006年10月6日
トレオン
(Torreón)
2004年12月6日2006年3月18日2007年10月4日
ビジャ・ヌエバ
(Villa Nueva)
2005年2月14日2006年5月30日2007年10月7日
ミスコ
(Mixco)
2005年7月16日2006年12月30日2008年5月4日
キングストン
(Kingston)
2006年1月26日2007年4月28日2008年9月27日
レオン
(León)
2006年4月20日2007年8月18日2009年1月9日
サンホセ
(San José)
2007年1月2日2008年5月2日2009年10月9日
サンサルバドル
(San Salvador)
2007年6月21日2008年11月11日2010年5月10日
サポパン
(Zapopan)
2008年10月8日2010年1月10日2011年6月3日
エレディア
(Heredia)
2008年12月12日2010年3月31日2011年8月8日
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