架空国家を作ろう　第1.1世界線

全長はおよそ300メートルで、直径は60メートルほどある。ガルマニアでは初となる有人宇宙ステーションとして建設されたものであり、衛星軌道上の地上から約400kmの上空に浮かんでいる。この宇宙ステーションは、主に二つの機能を有している。一つ目が、地上との通信中継点であるということ。もう一つが、気象観測衛星の管理を行うということである。この二つ目の役割は、主にインティの管理者である星読機関の占星術師たちが担っている。また、観測機器はガルマニア全土の天候の変化を監視したり、災害が発生した際には警報を発したりすることもできる。その他にも、ガルマニア大陸帝国の各地で行われている農業試験の様子を撮影した映像なども配信されている。搭乗員は2023年現在4名で、ガルマニア人はそのうち1名。他はドイツ人、ペルシャ人、インド人で占めている。「インティ」の利用機会はSTO加盟国全てに開放されており、朝鮮やベトナム、カナダなど各国の大学、研究機関による実験が日々実施されている。例えば、朝鮮の大学が依頼した気象学に関する観測が行われているし、議連の研究機関の依頼での宇宙医学に関する研究も進められている。なお、「インティ」の宇宙飛行士たちは、全員が極めて強烈な愛国心を持つ人々である。彼らは母国のために尽くそうとしているのだ。

ガルマニアは1998年に宇宙船「アポカテクイル」によって有人宇宙飛行を、2003年には宇宙船「ウルカグアリー」によって宇宙遊泳を成功させた。次いで、かつてのアメリカのスカイラブ計画、ソ連のサリュート計画と同様にガルマニア独自の宇宙ステーション保有を目指すようになった。しかし、当時のガルマニア政府は財政難に陥っていた。そこで、当時の首相が起死回生の策として打ち出したのが、STO各国による共同計画での宇宙ステーション建設だったのだ。こうしてガルマニア主導の下で各国が資金や技術を提供し、2006年に試作機の宇宙ステーション「アマル」が打ち上げられた。その後、2011年に試作機2号である宇宙ステーション「コン」が約3年に渡って稼働した。こうした試作機からのデータをもとに「インティ」はくみ上げられ、2017年12月に打ち上げられたのである。それ以来、インティはこのSTOの宇宙開発における中心的な存在となっている。これまでに18の実験や観察が行われ、地上にいる延べ約2000人の科学者に活用されている。乗組員はこれまでに7名で、ガルマニア人が2名と外国人が5名である。外国人は皆STO加盟国の人間となっている。

現在の船長はドイツ人のハンス・ミュラーが務める。彼は元々は若き天体物理学者だったのだが、現在はドイツ航空宇宙センターに所属する宇宙飛行士の一人である。ちなみに、彼の妻の名前はミレーネといい、彼女も天文学者だったのだという。他にクルーとしてペルシャ人のジャミール・アフマッドとインドのカルナ・ファハド、ガルマニア人のアーシュラ・ムスタファーというメンバーがいる。彼らクルーは皆、祖国を愛しており、そのために命を懸けて任務に臨もうという気概に満ち溢れた者たちばかりだ。地上の関係スタッフにも優秀な人間が揃っており、例えば管制長官には朝鮮人のキム・ヒョンジョンという人物が就いている。彼はかつて朝鮮の大学で教鞭をとっていたことがあり、その関係でガルマニアに派遣されたのだという。他にも、管制官の中には議連人のアイリス・トンプソンという女性がいる。彼女は議連国立航空宇宙技術研究所の職員で、スペースシャトルに搭乗して地球外生命体の存在を調査するというプロジェクトに参加していたらしい。また「インティ」設計の最高責任者はベトナム人のチャン・ヴァンラム博士という人物である。当然ながら他のSTO加盟国の人物も広く参加しており、まさに多国籍なメンバーといえるだろう。

※ネタみたいな内容もOKです！

利用機関	内容
ガルマニア星読機関	低重力環境下における液体挙動に関するデータ取得
国立ソウル大学校
カナダ宇宙庁
議連国立航空宇宙技術研究所
ペルシャ宇宙機関
西アフリカ宇宙研究開発機関
ドイツ航空宇宙センター
ベトナム宇宙委員会
インド工科大学