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CAP-15自走カノン砲
要目
全長12.8m
車体長7.5m
全幅3.6m
全高3m
重量54t
速度64km/h(整地)
45km/h(不整地)
乗員4名
搭載兵装C-15 60口径152mm機関砲1門
エンジンV型12気筒4ストロークディーゼルエンジン(最大出力1650馬力)

概要

CAP-15自走カノン砲は、第四インターナショナル連邦共和国人民解放軍地上軍が運用している自走カノン砲(自走榴弾砲)。2014年に、T-10主力戦車の派生型として開発・採用された。ユニットコストは2022年時点で1両当たりおよそ450万ドルと見積もられており、原型となったT-10主力戦車と同等である。第四インターナショナル連邦共和国人民解放軍地上軍は、全ての装甲砲兵旅団に2個大隊48両、半数以上の各戦車旅団、機械化旅団、装甲擲弾兵旅団の砲兵大隊に16両のCAP-15を配備することを計画しており、この計画に基づけば、地上軍全体で合計720両が調達される予定である。

能力

兵装

主砲
CAP-15自走カノン砲の主武装となるのは、大型の砲塔に装備された長砲身カノン砲「C-15」である。砲口径は152mmで、従来第四インターナショナル連邦共和国地上軍が運用してきたあらゆる種類の152mm砲弾の運用能力を備えている。前任のCAP-99自走砲に搭載されていた「C-99」の口径長が48であったのに対し、本車両の搭載する「C-15」の口径長は60に達しており、砲身の長さは9mを超える。長射程化を実現するため、薬室は従来よりも強力な装薬を使用しても圧力に耐えることができるように設計されており、容積はおよそ22.6Lで、最大8個のモジュール式装薬を装填できる。8個のモジュール装薬を用いて砲弾を発射した場合、薬室の圧力は450MPaに達し、これは初期の125mm戦車砲と同等の数値である。CAP-15では、長砲身化と装薬の強化により、従来と同じ砲弾を使用しながら従来よりも遠距離を砲撃することが可能である。

「C-15」では、軽量かつ耐久性の高い砲身を製造するため、複合材料と高強度鋼を組み合わせた砲身を採用している。チタンやバナジウムを含有する高強度鋼製チューブに0.2mmの炭化ケイ素繊維が巻き付けられ、プラズマスプレーによりアルミ合金でコーティングされている。砲身の体積のうちおよそ50%は複合材となっている。また耐腐食性向上のため、砲身内部はクロムメッキが施されている。これにより、砲身の寿命はかなり長く、最大量の装薬を用い続けた場合でも数千発以上射撃することができる。持続射撃時に砲身を迅速に冷却できるよう、水冷式の冷却システムを採用しており、砲身外部は冷却用の筒で覆われている。強力な152mm砲弾の衝撃を吸収するため、砲口にはライフリングに沿って螺旋状に開口された多孔式砲口制退器(マズルブレーキ)を備える。またマズルブレーキ横には砲口照合装置が搭載されており、砲基部のレーザー送受信部と組み合わせて砲身の歪みを検知できる。

「C-15」の最大の特徴は、その特殊な点火システムにある。「C-15」では、従来の電気式雷管や打撃式雷管ではなく、マイクロ波発生装置によって装薬を燃焼させる。これにより、従来よりも短い時間で大きなエネルギーを与えることができ、装薬温度に関わらない安定した燃焼や各砲弾の製造時の公差に起因する燃焼開始タイミングのバラつきの改善によって砲口初速の均一化を実現、長距離砲撃時の命中精度を向上させている。また、装薬を大幅に低感度とすることができ、これによって安全性や被弾時の生存性を高めることができる。装薬に短時間で大きなエネルギーを与えられるようにする同種のシステムとしてプラズマ点火システムが挙げられるが、プラズマ点火システムではプラズマインジェクタを組み込んだ専用の装薬が必要となるのに対し、マイクロ波点火システムでは既存の装薬を利用することができる。
各種砲弾と信管
APE-99榴弾
重量45kg
炸薬量10.8kg
最大射程40km

詳細

APE-99-SB ベースブリード榴弾
重量45kg
炸薬量9kg
最大射程55km

詳細

APE-99-AC ロケットアシスト榴弾
重量45kg
炸薬量7.2kg
最大射程70km

詳細

APE-14-DSB 誘導ベースブリード滑空榴弾
重量48kg
炸薬量8kg
最大射程70km

詳細

APE-14-DAC 誘導ロケットアシスト滑空榴弾
重量45kg
炸薬量6.4kg
最大射程90km

詳細

PR-03 対人/対車両クラスター弾
重量45kg
子弾数多目的子弾90個
最大射程40km

詳細

PR-03-SB ベースブリード対人/対車両クラスター弾
重量45kg
子弾数多目的子弾75個
最大射程55km

詳細

PR-03-AC ロケットアシスト対人/対車両クラスター弾
重量45kg
子弾数多目的子弾60個
最大射程70km

詳細

PR-14-DSB 誘導ベースブリード滑空対人/対車両クラスター弾
重量48kg
子弾数多目的子弾65個
最大射程70km

詳細

PR-14-DAC 誘導ロケットアシスト滑空対人/対車両クラスター弾
重量48kg
子弾数多目的子弾50個
最大射程90km

詳細

PRAT-04 対装甲クラスター弾
重量45kg
子弾数自律誘導対装甲子弾2個
最大射程40km

詳細

PRAT-04-SB ベースブリード対装甲クラスター弾
重量45kg
子弾数自律誘導対装甲子弾2個
最大射程50km

詳細

PRAT-04-AC ロケットアシスト対装甲クラスター弾
重量45kg
子弾数自律誘導対装甲子弾2個
最大射程60km

詳細

PRAT-14-DSB 誘導ベースブリード滑空対装甲クラスター弾
重量48kg
子弾数自律誘導対装甲子弾2個
最大射程60km

詳細

PRAT-14-DAC 誘導ロケットアシスト滑空対装甲クラスター弾
重量45kg
子弾数自律誘導対装甲子弾2個
最大射程80km
備考慣性航法・衛星航法を利用

詳細

EA-03多機能信管
重量1kg
動作モード着発、遅延、時限、近接

詳細

EA-12誘導機能付き信管
重量1.5kg
動作モード着発、遅延、時限、近接

詳細

モジュール式装薬
CAP-15では新たにモジュール式装薬システムが採用されており、これにより、装薬の完全な自動装填すらも可能となった。従来のCAP-99自走砲やCAP-03装輪自走砲では、砲弾については完全自動装填を達成していたが、装薬については手動で装填することとされていた。

各装薬モジュールはトイレットペーパーのような外観で、低感度の爆薬としてグアニル尿素ジニトラミドを採用している。CAP-15の薬室容積は前述の通り約22.6Lで、最大で8個のモジュール式装薬システムを装填することが可能である。射撃指揮所から送信されてきた目標までの距離などの情報を元に、コンピューターが自動で必要な量の装薬を計算して装填する。モジュール装薬を8個装填した状態で発射した場合、通常の榴弾であれば40km先の目標に到達させることができ、ベースブリード弾やロケットアシスト弾を利用すればさらなる長射程を得ることができる。
自動装填装置
第四インターナショナル連邦共和国地上軍が従来運用してきたCAP-99自走砲では、砲弾については完全自動装填を達成していたが、装薬については手動で装填することとされていた。CAP-15では、装薬についても完全な自動装填化を達成しており、これにより乗員はCAP-99の5名から4名にまで削減されている。

自動装填装置は全電動式で、15秒間に最大5〜6発のバースト射撃を、1分間に最大10発以上の連続射撃を行うことが可能である。自動装填装置は主砲の俯仰角に自動的に連動して砲弾を装填する能力があり、主砲最大仰角の75度時でも砲弾の装填が可能である。砲塔内の弾薬庫には50発分の砲弾と樹脂製カートリッジに格納されたモジュール式発射装薬240個が搭載可能で、内部に搭載されている砲弾の種類と数量は、デジタル弾薬管理システムで管理されている。このシステムを用いることで、砲手はタッチパネルを操作して使用する弾薬の種類や装薬の個数を速やかに選択することが可能である。また、非常時には外部からの給弾による射撃も可能で、その場合は砲塔後部から装填コンベアを引き出し、ここに砲弾と発射装薬を載せることで、半自動装填方式で射撃を行う。さらに、自動装填装置が故障するなどした場合には、全ての装填作業を手動で行うこともできる。

自動装填装置内に搭載されている砲弾の種類およびモジュール式装薬の個数は砲手席のタッチパネルから確認することができる。
その他の武装
CAP-15は自衛用の兵装として、砲塔上部にユニバーサルタレットシステムという名称で開発されたRWS(リモートウェポンステーション)を搭載することが可能である。通常、ここには12.7×99mm弾を使用するAme-98重機関銃または40×55mm弾を使用するLGA-96グレネードランチャーが搭載されることとなっている。

ベトロニクス

データリンクシステム
CAP-15はネットワーク中心の戦いを実現する戦闘車両として開発されたため、「SRTC-PV(車両用統合戦術無線システム)」と呼ばれるソフトウェア無線機を搭載している。「SRTC(統合戦術無線システム)」は、地上軍が従来利用してきた戦略階梯、作戦階梯、戦術階梯のあらゆる無線機をまとめて代替するために開発されたもので、HF、VHF、UHFでの通信に対応している。また「SRTC-PV」は音声通信とデータ通信の両方の機能を同時に使用することも可能となっている。「SRTC-PV」を搭載したCAP-15では、火力戦闘指揮システムなどの各種サービスにアクセスできる。

火力戦闘指揮システムは、各階梯において効果的な火力支援を実現することを目的としたC4I・データリンクシステムである。各レベル(方面軍、軍団、旅団、大隊の4階梯が存在)の統合火力指揮統制所を中心として、前線の観測班、無人機、対砲兵レーダー、偵察機などの各種索敵手段(センサー)と、各種口径の迫撃砲、榴弾砲、ロケット砲、対戦車ミサイルなどの各種攻撃手段(シューター)を結合する。前線の近接戦闘部隊からの火力支援要請、偵察任務にあたる地上部隊や航空部隊からもたらされた各種情報は統合火力指揮統制所のモニターに集約して表示され、エキスパートシステムの意思決定支援の下、各目標に対し隷下にある適切なシューターを選択して割り当て、シューターに対し目標の座標情報や攻撃の方法について伝達し、さらに観測部隊に観測を指示して攻撃の効果を観測する。

CAP-15は優れた射程と破壊力と機動力を持つため、各軍団の砲兵旅団に優先的に配備され、戦線後方でシューターとして機能する。
射撃管制システム
CAP-15は、現代の戦場で要求される長距離砲撃支援任務を確実に達成するため、データリンクシステムと直接連接された高度な射撃管制システムを有している。前述した火力戦闘指揮システムを経由して射撃指揮所から砲撃の指示が出た場合、まず自己位置および目標の方位角の評定を行う。自己位置や方位角の評定は、通常は衛星測位システムと慣性航法装置を組み合わせて自動で行うが、緊急時にはパノラマ眼鏡、方向盤、コリメーターを利用して手動で行うこともできる(ただし所要時間は大幅に長くなる)。続いて砲弾を装填、さらに目標までの距離に応じてコンピューターが自動で仰角やモジュール式装薬の個数を計算する。高度な射撃管制システムによって、バースト射撃した複数発の砲弾を同時弾着させることも可能である(理論上は最大で8発の砲弾を同時弾着させることが可能だが、通常そのような運用は行われない)。必要であれば、前述した火力戦闘指揮システムを利用して、射撃指揮所からの遠隔操作による自動標定、自動照準、自動装填、自動発射を行うこともできる。射撃管制システムのコントロールパネルは砲手席に設けられたカラータッチパネルとなっており、射撃目標についての情報の確認や、装填する弾薬の確認などを行うことができる。

防御力

装甲
CAP-15は戦車の車体シャーシをベースに開発されているが、重量軽減のため装甲は必要最低限となっており、全周で14.5mm機関銃の徹甲弾および至近距離で爆発した152mm榴弾の破片に抗堪する程度となっている。上面にはゴム製の簡易的な装甲が施されており、弾頭に成形炸薬弾を採用したクラスター子弾が直撃した場合には空間装甲として働き、ある程度抗堪することが可能となっている(ただしトップアタック式の対戦車ミサイルに抗堪するほどの防御力はない)。車体内部には破片から乗員を防護するためにケブラー製の内張りが施されている。
乗員配置・乗員防護
CAP-15では、装薬についても完全な自動装填化が達成されたことにより、従来のCAP-99などの自走砲の乗員が5名であったのに対し、CAP-15では4名にまで削減されている。砲塔の乗員は3名で、車長、砲手、予備の装填手からなる。車体には操縦手が搭乗する。乗員区画は完全な与圧式CBRNE防護装置を備え、NBC兵器によって汚染された環境下でも行動可能である。

機動力

エンジン・変速機
CAP-15のパワーパックは整備性を高めるためT-10と共通のものを使用しており、前線での整備においても互換性を有する。

CAP-15は出力の割に小型軽量な水冷式の多燃料対応ディーゼルエンジン「MD-10」を搭載する。「MD-10」は排気量約27LのV型12気筒4ストロークディーゼルエンジンで、電子制御式のコモンレール式燃料噴射装置と可変ノズル式のツインターボチャージャーを搭載しているのが特徴である。ツインターボを動作させることによって、平均標高1800mのメキシコ高原であっても高い機動力を維持することが可能である。ツインターボ未使用時の最大出力は1650馬力、ツインターボ使用時の緊急最大出力は2000馬力に達する(いずれも低地で測定した数値)。ただし、低地においてツインターボを動作させるとエンジン寿命を縮めてしまうため、基本的にツインターボの使用は空気密度が小さく酸素濃度が低く馬力が発揮できない高地に限定されている。このエンジンの大出力により、最大戦闘重量63t時であっても出力重量比は26に達し、最大速度は聖地で時速70km、不整地で時速50kmに達する。また、「MD-10」エンジンは-50度から+60度までのあらゆる温度範囲で正常に動作し、また3重のエアフィルターにより99%を超える粒子を除去することが出来るため、砂塵の多いメキシコ北部の砂漠でも問題なく使用可能である。エンジンの燃料消費率は1650馬力時に225g/kWhで、このクラスの出力のディーゼルエンジンとしてはかなり燃費に優れている。車内に燃料は1000Lまで搭載でき、航続距離はおよそ500kmとされる。また、車体側面に外装式の増槽タンクを搭載すれば、燃料搭載量は1500Lに増加するため、航続距離は750kmに達する。この他、停車中にも各種ベトロニクスを使用できるようにするため、小型のガスタービンエンジンを補助発電装置として搭載している。

変速機には油圧機械式オートマチックトランスミッションを採用している。トランスミッションは電子制御されており、前進5段後進5段で、スムーズな加速を実現している。最大戦闘重量においても、0~200mまで22.5秒の加速性能を有する。制動能力も非常に高く、時速50kmで走行中から2~3m以内で停止することができる。エンジンと変速機はパワーパックとして一体化されており、熟練した作業員ならば前線の整備場において30分程度でパワーパックを交換することができる。
懸架方式
足回りは、起動輪1輪、誘導輪1輪、走行転輪7輪、上部支持輪4輪から構成されている。CAP-15の車体はベースとなったT-10戦車と同様、リアドライブ式を採用しているため、起動輪が車体後方、誘導輪が車体前方に配置されている。起動輪、誘導輪、走行転輪、上部支持輪は全てアルミ合金製で、焼結によって製造されており、軽量ながら高い耐久性を誇る。起動輪、誘導輪、走行転輪、上部支持輪は全て、摩耗や騒音を防ぐ目的で外周にゴムが装着されている。

懸架装置としては、全転輪でハイドロニューマチックサスペンションが採用されている。サスペンションのトラベル長は上限360mm、下限180mmの合計540mmと非常に大きい。大半の部品はT-10やT-15のハイドロニューマチックサスペンションと共通のものとなっているが、エンジンから油圧の供給を受ける配管が廃止されているため車高を調節する機能はない。全転輪のサスペンションには、ショックアブソーバーが装備されており、非常に高い悪路走破性を発揮できる。

履帯は鋼製で、片側84枚、両側で合計168枚となっている。履帯の構造自体は従来の戦車と比べてさほど変化しておらず、柔軟で路上追従性に優れたダブルピン方式の接続、長寿命化を目的としたピン内部へのゴムブッシュの圧入、摩擦と騒音を低減するためのゴムパッドの装着など、現代の標準的な装軌式軍用車両と同様の構造となっている。当初は次世代主力戦車および歩兵戦闘車に向け、従来の鋼製履帯と比べ半分以上軽量なゴム製履帯が開発されていたが、信頼性などに課題があったため、CAP-15での採用は見送られた。
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